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室蘭民報

旧カルルス鉱山坑道跡に厳寒の造形「巨大氷筍」【登別】

背丈以上に伸びる氷筍。圧巻の光景だ

大小さまざまなオブジェが足元を覆い尽くした

近くの清流と、静と動の対比がおもしろい

 氷のタケノコ、と書いて氷筍(ひょうじゅん)。厳寒の一時期だけ姿を見せる芸術品は、天井から落ちた水が瞬時に凍り付き、繰り返すことで上部ににょきにょきと成長していく。硬い岩盤を突き破ったかのような光景は迫力の一言に尽きる。登別勤務が間もなく3年目を迎えるのを前に、ベテラン登山家とともに旧カルルス鉱山坑道跡に向かった。

 20日午前8時半、登別市カルルス町のカルルス温泉サンライバスキー場に集合した。氷筍が見られる坑道跡は、スキー場から入る林道の奥にある道を進む。かつては歩くスキーのコースにも活用されたという。片道1時間半から2時間程度。膝下までの雪、100歩で先頭が交代―など、歴代の先輩記者が残した過去記事を読むと、なかなかの行軍だ。スノーボード用ウエアに厚手の手袋、帽子、長靴の装備で現地に向かった。

 準備を整えると、いい意味で裏切られることが多かった。この日は風がまったく吹かず、晴天が広がる絶好の登山日和。聞こえるのは鳥のさえずりのみ。林道の雪も解け、アイゼンやスノーシューは必要ない。「何十年も来ているけど、こんなことはめったにないよ」。同行してくれたベテランの言葉に驚いた。

 全行程の3分の1ごとに休憩を取った。通常より雪が少ない分、歩くスピードも速くなってしまう。「せっかくだから、自然を楽しんでいこう」という言葉に、周りを見ていなかったことに気付く。反省。

 中盤に差し掛かり、木々の間を抜ける道に入った。日陰はあるものの、暑さを感じる。上半身のウエアを脱いで、ちょうど良い。2月にもかかわらず、地面がむき出しになっている場所があった。地熱の影響で、雪が積もらないらしい。大地の息吹を感じた。その後はやや起伏の多いコース。川を渡り、岩を飛び越え、斜面を登る。緩やかな下り道を進み、左奥をのぞくと、視界が広がった。

 「うわ、これはすごい」。何とも単純な言葉だが、すべての思いが詰まっている。写真では見ていたが、実物を拝んだのは初めて。水がしたたる場所が近かったのだろう、根元が数十センチ程の高さまでくっついている大型もあった。高さは最大で3・4メートル。今年はこのサイズがピーク。気温が上がっていることもあり、これ以上は大きくならないのだろう。

 “タケノコ”と呼ぶには立派すぎる体躯。存在感に加え、しっかりと根を生やしているような堂々たる姿は圧巻だ。間近にあった清流の勢いとは対照的に、じっと静寂を保っている。実際に足を運ばないと分からないことがある。見に来て、本当に良かった。

 帰り道、葉の化石があると聞かされていたのに、確認するのを忘れた。また来年も、機会があればよろしくお願いします。

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