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釧路新聞

英語でアイヌ民族入門書 釧路短大生が制作

アイヌ民族の入門書製作に携わった(右から)千坂さん、鈴木さん、岩松講師

 釧路短期大学の学生が、アイヌ民族の歴史や文化を題材にした英訳付きの入門書「Let’s say〝Irankarapte!〟in Hokkaido.」を制作した。外国人観光客に分かりやすく紹介できるよう英語と日本語を見開きで掲載した。200部を管内の小中高校や観光施設などに配っており、学生たちは「アイヌ民族との共生を考えるきっかけになり、さらに海外に向けて発信できれば」と期待を寄せる。

 制作者は、同大の岩松恵専任講師の実用英語ゼミに所属する、千坂ありささん(20)、鈴木桃花さん(20)、千葉穂花さん(20)さん、大山明日香さん(36)。ゼミ生らは2017年に幣舞橋周辺の観光スポットや飲食店を案内する英語のガイド本を発行、千坂さんらは昨年の改訂を手掛けた。海外からのクルーズ船入港時に、外国人観光客に日本文化を紹介するボランティアも行い、国際交流に積極的に取り組んでいる。

 アイヌ民族を題材にした入門書の制作は、外国人観光客から歴史や文化について尋ねられた時に、十分な知識がなく答えられなかったことがきっかけ。日本人がアイヌ民族を理解して外国人に説明できるように、和英対訳版を採用した。

 アイヌ民族初の国会議員、萱野茂氏の出身地・日高管内平取町二風谷や阿寒湖アイヌコタン(集落)などでの現地取材を重ねた。北海道アイヌ協会をはじめ道内の各協会などの指導も受けて、約1年を費やし完成させた。英語訳はネイティブスピーカーの協力を得て表現を整えた。

 A5判76㌻で、全17編。アイヌ民族と和人の衝突や明治政府による同化政策、尊厳確立へ向けた近年の動きなどの歴史のほか、あらゆるものに神(カムイ)が宿るとして敬い、自然に感謝し共存するアイヌ民族の考え方も記述している。祈りの儀式や伝統的な食事などの暮らしぶりや、簡単な日常会話の説明も盛り込んだ。  中心メンバーの千坂さんは「歴史や文化を紹介するためには、まずは自分たちが知ることが大切。理解を深めるために活用してほしい」と話している。入門書は、同大学のホームページからダウンロードできる。

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