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釧路新聞

美容師が活じめ新技術 雑魚ブランド化【根室】

根室市の美容師が鮮魚卸という異業種に参入、独自の技術で飲食業界から注目されている。はさみを持つ手で立ち上げた鮮魚ブランドは「根室喰(NemuRock=ネムロック)」。雑魚扱いの魚に数十倍から数百倍の価値を生み出し、若手漁業者の"働き方改革"にも貢献する方法は「低塩水」「神経じめ」「電気蘇生」で鮮度を保つ、名付けて「低活性活かし込み処理 放血神経〆」。

ゴソガレイに独自の電気処理を行う松田代表(左)と波心会の林代表

 異色の魚屋さんは、根室市納沙布の「松田商店」。代表の松田英照さん(50)の本業は美容師。自身の店舗は代譲りして、現在は実家店舗で予約客のみに対応、2012年から鮮魚卸との二足のわらじをはく。  松田代表が生み出す鮮魚「根室喰」は、海水より低い塩分濃度水を使う「低活性生かし込み処理」が特徴。この水で畜養した活魚は、「体内で塩分処理する労力が軽減され、魚をリラックスさせた状態で保存できる」という。  出荷時に血抜き処理、神経じめを行うが、通常の活じめはここまで。松田代表はさらに自動体外式除細動器(AED)からヒントを得た独自の「強制的心肺蘇生放血」で「完全脱血」を行う。電気信号で心臓を強制的に動かし、血が残りやすい身肉や毛細血管の血を絞り出す仕組みだ。  この手法は、絶命後に自己消化を始める酵素の働きも抑えるため、輸送時の身肉のストレスもなくすことになり、鮮度劣化を抑え、旨味のピークを長時間保つ効果もあり、一石二鳥のアイデアとなった。主に白身魚を扱っている。  この技術を伝授され、二束三文の雑魚に高付加価値を付けているのが標津町の若手漁師でつくる「波心(はっしん)会」。根室や羅臼のブランド力に押され、浜値が1㌔5~数十円だったゴソガレイ(ヌマガレイ)を、松田商店では600円前後で買い取る。処理した魚は付加価値を高め、札幌などの飲食店では「ヒラメよりもうまい」と高評価を得ており、販路拡大中だ。  波心会の林強徳代表(35)と浅野翔太さん(35)は、この技術で標津産鮮魚のブランド化を進めている。林代表は「この塩水や技術があれば毎日漁に出なくても済む。空いた時間で免許や資格の取得も可能になる」と高付加価値化に加え、働き方改革にも期待を寄せる。「根室喰」の標津産カレイ類とカジカ類を仕入れる釧路市の居酒屋「ふく亭」の購買リーダー加我翼さんは、「低活性処理のためいけすに入れても持ちが良く、ロスも少なくなった。フレッシュなまま提供でき、調理人の評価も高い」と絶賛する。根室市内の「割烹しま津」は「白身魚には珍しく、鮮度だけでなく熟成も楽しめ、内臓系の臭みもない」と話す。  松田代表は「浜値が安いという漁業者の思いに応えたかった。活じめの需要はまだまだ高まる」とアイデアを練っている。

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