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苫小牧民報

安平川下流に遊水地 道が環境保全と治水対策

今年度中に堤防の一部試験に向けた工事が行われる苫東遊水地

 苫小牧東部地域(苫東)を流れる安平川下流域の治水対策で道は、弁天沼を含む湿地帯約950ヘクタールの一部を対象に遊水地(河道内調整地)として試験的に整備する工事を今年度中に着手する。この堤防は洪水発生時に被害を食い止めることが目的。今年度は地盤が軟弱な場所に約80メートルの土堤防を造って沈下の有無などを確認する。2007年に整備方針が決定されてから12年が過ぎ、ようやく環境保全と治水を両立する取り組みが進むとして、自然保護団体からも期待が集まっている。

 道が管理する安平川は、空知管内由仁町と安平町追分の境界付近を水源に、苫小牧市弁天付近で勇払川と合流し、太平洋に注ぐ延長約50キロの2級河川。過去には1947年、65年、75年、81年にそれぞれ洪水による浸水被害を受けている。

 99年に千歳川放水路計画が中止したことを受け、安平川水系の河川整備計画として苫東遊水地が浮上。2008年度から連絡協議会で環境への影響やコストについて検討し、14年度に整備方針を固め、15年度から現地の地質調査などを進めてきた。

 全体計画で示されているのは、遊水地を取り囲む全長15キロメートル、高さ1~4メートルの土盛りの堤防。堤頂部にパトロール車両が通行できる幅で道を設ける。大雨で安平川の水位が上昇した場合、遊水地に自然と水が流れ込み、水位低下後に川へ再び水を戻す設計だ。

 湿地帯は地盤が弱く、堤防整備で地盤沈下が起きた場合、地下水の流量や動植物の生態系への影響が懸念される。このため今年度は試験的に80メートル程度の堤防を作って影響調査を行う考え。ただ、胆振東部地震の復興工事などで堤防に使用する土や資器材の調達が難しい状況にあり、具体的な入札時期は未定という。

 道によると、全体計画の工期は最低でも10年以上で、総事業費は50億円超。室蘭建設管理部治水課は「自然と調和する遊水地という治水手法を採用した。慎重に工事を進めたい」と話す。

 希少野鳥が生息する一帯で遊水地整備が進むことに、日本野鳥の会(東京)は歓迎している。同会が運営するウトナイ湖サンクチュアリの中村聡チーフレンジャーは「勇払原野の環境を守り、安平川の治水にもつながる整備の第一歩。遊水地もウトナイ湖のようにラムサール条約登録湿地になるよう運動を進めたい」としている。

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