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室蘭民報

絆の航跡―宮古から室蘭見つめて(1)【室蘭・宮古】

「両市発展に寄与していきたい」と力を込める花坂康太郎会頭

宮古商工会議所・花坂康太郎会頭

ビジネス促進に期待、行政と連携し企業間交流を

 「海の道」がつながり1年を経過した。室蘭市と岩手県宮古市を結ぶ定期フェリー「宮蘭フェリー」が就航し、約333キロの海上ルートのさらなる物流・人流、観光振興に期待が集まる。「新たな縁」を大切に、特別な気持ちで宮古から室蘭を見つめる人たちの思いを6回連載で届ける。

 「宮古と室蘭の商工会議所と行政が相互に連携し、具体的な計画に基づき企業間交流を深めるべき」

 宮蘭フェリー就航を陰で支えてきた宮古商工会議所の花坂康太郎会頭(67)は就航1周年記念便出港を宮古港で見送り、ビジネスの促進に期待を高めた。

 フェリー就航を好機と捉え、増加する観光客を狙い、室蘭との相乗効果を目指してきた。就航1カ月後の昨年7月に室蘭市で商談会を開催。今年8月には伊達市のイベントに参加し、新たな取引の可能性を探る。

 「室蘭で商談会を開き、今後も行きたい。宮古でも室蘭の事業者を招き物産展を開催した。相互にメリットは享受している」。ウィンウィン(相互利益)の関係を築いていることを強調する。

 岩手県で初めての定期フェリーの就航。1周年を迎えたが、「市民と一緒に喜び合ったことが昨日のことのように思い出される。室蘭からの支援や励ましは生涯忘れることはない」と語った。

 その中でも室蘭とのつながりは「いろんな人とたくさん交流した」ことが一番の思い出となった。絶望に包まれた東日本大震災からの時間の経過とともに、静かに復興の道を切り開いている。しかし震災から8年3カ月を経過しても、いまだ「復興は途上」だ。

 宮古商議所の会員事業者約1300のうち、6割を超える800事業者の店舗や事務所が津波で被害を受けた。やむなく廃業を決断する事業者もいた。「その中で久しぶりの明るい話題」が定期フェリー就航だ。

 商圏や人流が大きく変わった。「室蘭から多くの人が訪れ大変うれしい。また、北海道だけではなく、岩手県内からも人が集まり相乗効果は計り知れない」とフェリーを震災復興の好機と捉える。

 室蘭商議所関係者とも連携を強める考え。フェリーは「改めてお互いを知る良いタイミングとなった」。「地域商工業の発展と社会福祉の増進」という商議所の原点に立ち返り「全力を尽くす」考えだ。

 永続的なフェリーを軸とした交流は経済発展が重要視される。室蘭商議所が割引キャンペーンなどを積極的に展開していることに刺激を受ける。

 「宮古と室蘭は古くから港を軸に栄えたまち。われわれも負けずに両市発展に寄与していきたい」

(2019年6月25日掲載)

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