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苫小牧民報

「民族の歴史伝えたい」 舞台「アイヌ旺征露」英公演

ロンドンでの「アイヌ旺征露」上演に臨む上野さん

 仙台市を拠点に、英劇作家のシェークスピア作品を東北弁で上演する劇団「シェイクスピア・カンパニー」が8月、ロンドンの老舗舞台、タラ劇場で「アイヌ旺征露(オセロ)」を上演する。この公演でただ一人、千歳から出演する女性がいる。4人組のアイヌ舞踊集団「ピリカップ」の一員、上野亜由美さん(52)。歌と踊りを披露するほか、せりふもある。上野さんは「イギリスで千歳のアイヌ民族を発信するいい機会」と意気込みを語る。

 同作はシェークスピア四大悲劇の一つ「オセロ」の舞台を幕末の北海道に置き換え、差別の歴史を織り交ぜながらアイヌから見た和人との関係性を描いた。2018年に仙台をはじめ東京、札幌でも上演。札幌公演を同劇場芸術監督のジャティンダ・ヴーマさん、美術監督のクローディア・メイヤーさんがそろって見たことがきっかけでルネサンス演劇の巨人を生んだ本場での上演が実現した。

 上野さんは平取町出身。母方がアイヌ民族の家系だ。同町で事務職、千歳市内の工場や宝石店に勤務。結婚、出産を経て学び直そうと決意し、仏教大学=京都=の教育学部(通信教育課程)に入学した。

 卒業論文で、小学校の総合学習の時間にサケの皮から靴を作る授業の展開を取り上げて注目を浴びた。学びを深める間にアイヌ文化が根付く道内各地も訪問。研究をきっかけとして伝承活動に関わり、千歳に伝わるアイヌ舞踊を本格的に学ぶようになった。

 昨年末、すでにロンドン公演が決定していたピリカップの早坂ユカさんからメンバー入りの誘いを受けた。まず札幌で観客として「アイヌ旺征露」を鑑賞した上野さんは「驚きましたが、この機会を逃すと次はない。歴史ある劇場で日本の先住民族のことを発信したい」と参加を決心した。

 英国公演向けに仕上げてきた「アイヌ旺征露」では同カンパニー劇団員とピリカップによる東北弁とアイヌ語が飛び交う筋書きとなる。現地の鑑賞者は英語の字幕を読む。上野さんは「言葉は違っても気持ちがあれば伝わるか確かめたい。気持ちを込めて演じます」と張り切る。「私のベースは千歳。劇に参加する唯一の千歳のアイヌとして地域の文化を広めるきっかけにできたら」との思いも抱き、稽古を重ねてきた。

 8月3日に出発し、7~10日の公演を予定。シェイクスピア・カンパニーは公演に必要な費用捻出への協力を呼び掛け、インターネットで資金協力を求める「クラウドファンディング」を31日まで受け付けている。詳細は「アイヌ旺征露」専用ページ https://camp-fire.JP/projects/view/167838

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