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日高報知新聞

大規模被災現場の復旧状況

厚幌導水路現場で工事概要の説明をする室蘭開建担当者と報道関係者

 9月6日の北海道胆振東部地震発生から1年を前に北海道開発局は2日、報道機関に向けに胆振管内厚真町の厚真ダムなど大規模被災現場3カ所で復旧状況や今後の復旧作業について現地説明会を開いた。厚真町だけで約170の現場で災害復旧工事が動いていて、手つかずの被災現場も数多く残っている。

 現場はいずれも道の前高橋はるみ知事の要請を受け、緊急の地域支援として国直轄で復旧工事に当たっている厚真ダムと日高幌内川、厚幌導水路。2日は道開発局室蘭開発建設部の各現場責任者らが説明した。

 農業用水などをためる厚真ダムは、昭和45年(1970年)に完成した岩石や土砂を盛り立てたフィルダム(堤高38・2㍍、堤頂長222㍍)。地震により周辺斜面が崩壊し、大量の土砂や流木が貯水池や洪水吐に流入。ダム上流部の取水放流施設なども損壊し、現場にはまだ多くの流木が残る。

 本年度は工事用道路の整備や現在は塞いでいる放流トンネルの開口などを実施。2022年までに復旧工事を終え、翌2023年に試験湛水(たんすい)で運用に入る予定。事業費は約88億円。

 約3・5㌔下流に幌内地区、16㌔下流に厚真町市街地がある厚真川水系の日高幌内川は、川に沿った右岸の幅約400㍍、長さ約800㍍の尾根約500万立方㍍が約350㍍崩落し、同川の河道や谷を完全に塞いだ。室蘭開建担当者は「山ごと滑り動いた状態で、厚真地区の崩落ではここが最大規模。最初に見た時は谷全体が壁のようになっていた」という。

 大規模な水害の恐れから、緊急調査と対策工事を実施。今年春の雪解け時の増水に対応するため、昨年11月から今年3月にかけては24時間態勢を取り、水路工やコンクリートブロック製の砂防堰堤を2カ所に施行している。事業費は約110億円で2023年の復旧終了を目指す。

 勇払東部地区で整備した水稲などで利用の農業用水を通す厚幌導水路(26・7㌔)は、昨年5月から一部通水を開始したばかりだった。つなぎ合わせた直径1㍍以上の管の離脱や土を盛った管上部の地盤沈下などでほ場被害もあった。

 現在は破損した管の施設替え(直径1・35㍍~2㍍の離脱防止機能を持つ強化ブラスチック管)による敷設を実施。延長10㌔ほどの被害があり、2023年度までに復旧を完了させる。事業費は約200億円。

 室蘭開建の山本清二次長は「まだ仮設住宅で暮らす被災者もいる。早期に工事が完了できるよう努めたい」と話していた。

作業道路の整備など復旧が進む厚真ダム上流部。左側の建物は取水施設

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