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苫小牧民報

ウポポイ開業まで半年 年内に施設完成へ、100万人受け入れ準備着々-白老

オープンまで半年を迎えたウポポイ。工事も大詰めを迎えている

 国が白老町で2020年4月24日に開設するアイヌ民族の文化復興拠点「民族共生象徴空間」(ウポポイ)は、24日でオープンまで半年に迫った。中核の国立アイヌ民族博物館をはじめ、体験交流ホールなど施設群の建設は順調に進み、年内にはすべての建物がほぼ完成する見通し。年間100万人を目標に掲げる来館者を受け入れるため、町や国、道などによる周辺環境整備も進展している。

 ■着々と進む施設整備

 国がポロト湖畔の用地10ヘクタールに200億円を投じて整備しているウポポイは、国立アイヌ民族博物館と、体験・公演施設を配置した国立民族共生公園で構成。17年に造成工事を始め、18年から施設群の建設に着手した。

 国立アイヌ民族博物館は、先住民族アイヌを主題とした日本初の国立博物館となる。ほぼ完成した建物は鉄骨造り3階建て(延べ床面積8600平方メートル)で、幅130メートル、奥行き40メートル、高さ20メートルと巨大だ。内部にアイヌ民族の歴史や営みを資料で伝える基本展示室や特別展示室、映像で伝統文化を紹介するシアター室などを備えた。

 体験型フィールドミュージアムをうたう国立民族共生公園は、古式舞踊の公演やさまざまな体験プログラムを提供し、アイヌ文化を体感してもらうエリアだ。広大な公園内に、踊りやムックリ演奏が楽しめる体験交流ホール、木彫りや刺しゅうの製作体験プログラムを用意した工房、修学旅行生など団体客に伝統文化を学んでもらう体験学習館を配置。体験交流ホールを除き、各施設は既に仕上がった。同ホールの建設も大詰めを迎え、年内に工事を終える。

 ウポポイの入り口では券売やインフォメーション、飲食・物販機能を備えたエントランス棟の工事が進み、アイヌ民族のチセ(家屋)を再現した伝統的コタンの整備も順調。アイヌ民族の遺骨を納める慰霊施設は完成した。入場料や営業時間も決まり、白老から世界へアイヌ文化を発信するナショナルセンターの全体像は半年後のオープンに向けて整いつつある。

 ■周辺環境整備も進展

 開業に伴う観光客の増加を見込んだ町や国、道などによる環境整備も展開されている。アクセス道路となる町中心部の道道白老大滝線の改修や町道ポロト公園線の改良、JR白老駅自由通路の新設工事が進められ、今年度内に開通予定。ウポポイ周辺に今後、大型観光バスの駐車場が2カ所造られる。

 JR北海道は白老駅舎をバリアフリー化し、来春の特急列車の停車本数拡大に対応したホーム延伸工事も行う。道は白老駅の利用者増を見据え、駅前広場の工事に取り組んでおり、来年3月に完成させる。ウポポイの集客力を期待し、町は白老駅北に観光インフォメーションセンターなどを設けた観光商業ゾーンを整備。総合リゾート運営会社・星野リゾート(本社長野県軽井沢町)は、ポロト湖畔で高級温泉宿泊施設を21年夏に開業させる予定だ。

 運営に当たる公益財団法人アイヌ文化財団(札幌)は展示資料の整理や体験プログラムの準備に急いでおり、町は来年1月15日に開業100日前イベントを計画。国の先住民族政策の象徴的存在となるウポポイの誕生を控え、関係機関のハード、ソフトの動きが広がっている。

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