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苫小牧民報

宮古市に協定後初の災害派遣 都市間援助、台風19号で注目―苫小牧市

宮古市で給水支援を展開する苫小牧市職員(提供)

 記録的な大雨をもたらした台風19号による広域災害で、遠隔都市間の連携が改めて注目されている。大規模災害が相次ぐ昨今、応急復旧に力を発揮するからだ。苫小牧市も「災害時における相互援助に関する協定」に基づく初の災害派遣を岩手県宮古市で実施。顔の見える関係を構築してきた結果、地元ニーズを踏まえた支援ができ、苫小牧市危機管理室は「今後も縁がある都市と協定を結べたら」と話す。

 市は大規模災害に備え、遠隔都市と積極的に災害協定を結んできた。有事の際の相互協力を目的に食料や飲料、生活必需品などの提供、応急復旧に必要な職員の派遣などを盛り込んだ内容となっている。

 友好都市の東京都八王子市、栃木県日光市をはじめ、2014年に愛知県田原市、宮古市、19年6月には岡山県総社市と同趣旨の協定を締結している。

 友好都市以外の3市との協定は、縁や機会などを捉えて結んだ。田原市はトヨタ自動車の工場が立地するなど共通項を頼りに、宮古市は苫小牧が東日本大震災によるがれきの受け入れを検討した縁で、それぞれ協定締結に至った。総社市は昨年9月の胆振東部地震の際、被災地や苫小牧に支援物資を贈ってくれたことがきっかけとなった。

 いずれの協定都市とも日頃から積極的に情報交換を進めており、市危機管理室の前田正志主幹は「田原市は南海トラフ大地震が起きた場合、巨大津波が想定されているが、その対策などは苫小牧も参考になる」と強調。「災害でいろいろな可能性を想定した際、遠くの自治体と結び付きを強めることは大事。苫小牧はフェリーも活用できるため、相互に援助協力しやすい利点もある」と説く。

 実際に協定が大きな効果を発揮したのが、台風19号で被災した宮古市への災害派遣。10月17日~29日に職員2~4人ずつ計12人を5回に分けて送り出し、断水地域で給水支援を繰り広げた。国が自治体の要請を待たずに必要と思われる支援物資を被災地に送る「プッシュ型支援」に力を入れる中、前田主幹は「現地のニーズを把握、重視した上で的確な応急支援ができた。協定都市ならではの派遣ができ、非常に意義があった」と語る。今後も協定締結を通じた都市間連携を随時、広げていきたい考えだ。

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