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室蘭民報

暴風雪停電から7年―「共助」態勢の構築進む【室蘭・登別】

自主防災組織の広域化に向け、グループワークに取り組む輪西連合町会

自主防災組織 広域化へ

 室蘭と登別が暴風雪による大規模停電に見舞われてから、きょう27日で7年を迎えた。2012年(平成24年)冬に西胆振を襲った暴風雪は、登別市内の鉄塔をなぎ倒し、白老を含む西胆振では最長4日間、計5万5千戸が停電。住民は暗闇の中、寒さに震えた。教訓は大きい。室蘭市では官民が連携し「共助」の態勢づくりが進んでいる。

 「暴風雪や胆振東部地震を通じ、対応を強化すべき点が見えてきた。情報発信伝達、避難所の開設運営、要支援者の支援です。特に日ごろからの連携が必要な『共助』を重視し、態勢構築を目指しています」。市防災対策課の宇那木啓二課長は「共助」を切り口にする理由を説明した。

 その具体的な取り組みの一つが市町内会連合会(沼田俊治会長)が提案して16年に着手した、自主防災組織の広域化事業だ。今年、その第1号として輪西連合町会(吉岡貞夫会長)が近く正式に立ち上げる見通しにある。

 ◇町会ごとでは限界

 沼田会長によると、暴風雪や母恋地区で発生した水害が提案のきっかけとなった。「地域は高齢化し、災害時に動ける人が少ない。町会ごとの組織では限界がある」と痛感した。

 実際、市は長らく町会単位での組織化を目指してきたが、組織率は5割を切る。町会事情で「全町会での組織化」は難しく、近年は「15地区連町単位の広域化」に転換し、働き掛けを強めている。

 取り組みが進む輪西地区では今年、「避難行動要支援者をどう支援するか」をテーマに勉強会を重ねてきた。災害時の情報伝達や避難誘導など支援の枠組みを整備し、今後に運用していく計画だ。

 吉岡会長は「広域化しても『誰が』『誰を』助けるという手法は難しい。一番大事なのはやはり隣近所の声掛け。地区の会社や団体なども交えた組織を目標に作業を進めたい」と先を見据える。

 ◇「従来にない協定」

 市が新たな「共助」の形として意識するのが「従来にない形での防災協定」だ。今年結んだ岩手県宮古市や登別室蘭青年会議所(JC)との協定に狙いが浮き上がる。

 宮古との協定には平時からの相互協力を盛り込んだ。締結協議はフェリー就航前の17年に始まったが、締結前の胆振東部地震や締結後の台風19号災害では相互に支援活動を展開。海路を生かした住民の“防災交流”も進む。

 JCとの協定は災害時の人手も含めた物心両面での支援が特徴で、協力内容は情報伝達や炊き出し支援にとどまらず、「避難所の開設・運営補助」や「がれき撤去」にまで踏み込んだ。

 まちづくり委員会の後藤田勇人委員長は「暴風雪や胆振東部地震で迅速に動けなかった教訓が協定につながりました。役割を果たしていきたい」と話している。

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