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函館新聞

北海道東照宮で根本土龍作の午、戌の置物みつかる【函館】

北海道東照宮で見つかった根本土龍作の置物を持つ大谷宮司

 八雲町や函館ゆかりの彫刻家、根本土龍(1904~83年、本名・勲)が手掛けた木彫りのえとの置物が北海道東照宮(函館市陣川町、大谷仁秀宮司)で見つかった。少なくとも13年間にわたって正月に縁起物として制作、頒布したものの在庫で、66年の午(うま)が57個と70年の戌(いぬ)が19個あった。手彫りで一体ごとに大きさや表情が微妙に異なるが、いずれも愛らしい姿だ。

 八雲町の木彫り熊資料館などによると、土龍は福島県に生まれ、幼少期に道内に移住。早稲田大学では哲学を学び、この頃に彫刻に取り組み始めた。帰道後、八雲では彫刻家の柴崎重之と親交を持ち、戦後は大阪で彫刻を学び直し、八雲高校や函館の中学校、道教育大でも教壇に立った。

 51年以降、函館陶芸研究所土龍窯、函館民芸研究所を立ち上げ、木彫り熊や修道士女のこけしといった民芸品など手掛けた。東京の美術団体「一陽会」創設年の55年に会友に推挙され、58年に会員。函館では赤光社の会員でもあった。今年1月に閉店した旧棒二森屋や末広町の北海道第一歩の地碑の石彫りの熊も土龍作。70年に市文化賞受賞、晩年は長野県に移住した。

 東照宮は92年に宝来町から現在地に遷座したが、置物は今年10月にみこし殿の整理をしていた際にまとまって見つかった。これまでも土龍作のえとが十二支分そろっていたが、飾っていた午は今回見つかったものより一回り大きく、制作期間が13年間分に及んだことが分かった。午の木箱には「昭和四十一年」の文字と東照宮の焼き印が入り、戌は紙箱で、置物の底面には「土龍彫」と毛筆で書かれている。これらとは別に箱入りの辰も1個見つかり、土龍自身のえとであることもあって、迫力が違う。

 東照宮で土龍の置物を扱った経緯について記録は残っていないが、大谷宮司の祖父で先々代の長秋宮司と交流があったとみられる。土龍の遠縁で、一陽会出品を勧められるなど交流があった版画家の平方亮三さん(78)は「年末になると新聞やテレビで土龍さんの置物の話を目にした。手に取ると刃の当て方や彫っている時の息づかいが分かるね」と話す。

 大谷宮司は「土龍彫を求めて初詣客が列を作り、日付が変わって1時間もしないで売り切れた年の記憶もある。午がたくさん残ったのは、置物を掘り始めた年で認知度が足りなかったからではないか」とし、「こうして出てきたのも何かの縁。希望者がいれば当時の価格でお分けしたい」としている。

 午は2000円、戌は2500円。辰は応相談。

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