北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

室蘭民報

ニュースを追って2019(10)【伊達・洞爺湖】

くす玉を割り推薦候補決定を喜ぶ洞爺湖町の関係者=7月30日、洞爺湖町役場

奥村憲史・西部支社

「縄文遺跡群」が世界遺産登録推薦に

地域一体で機運醸成を

 「北海道・北東北の縄文遺跡群」が2021年(令和3年)の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産の登録推薦に決まった。いよいよ次のステップへ動き出した。普遍的で世界的にも珍しく、貴重な文化。登録へより地域の機運醸成が鍵となる。

 同遺跡群は北海道と青森、秋田、岩手の北東北3県の17遺跡で構成。道内は、伊達市の北黄金貝塚と洞爺湖町の入江貝塚、高砂貝塚を含めた6遺跡。

 ■ ■ ■

 1万年以上続いた縄文時代。環境の変化に対応しながら農耕以前の生活で狩猟、漁労、採集により定住生活を続けた。祭祀(さいし)や土偶、動物の骨や石などで作ったアクセサリーなどの遺物から、豊かな精神性もうかがえる貴重な文化遺産だ。

 7月、国の文化審議会は、21年の世界文化遺産登録を目指す推薦候補に「同遺跡群」を決めた。洞爺湖町役場では関係者がくす玉を割って喜び、伊達市役所本庁舎には懸垂幕がお目見え。「着実な準備と機運醸成の取り組みが実を結んだ」(真屋敏春洞爺湖町長)と歓喜に沸いた。

 同遺跡群は13年から国内候補の選考に臨んできたが落選。17遺跡で一つとなる一体性など、地域設定の丁寧な説明や理解を通しながら推薦候補入りを目指してきた。長年の思いもあり、関係者の喜びもひとしおだ。

 ■ ■ ■

 政府は来年2月1日までに推薦書を提出する。ユネスコの諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)は、20年夏から秋ごろに現地調査に入る。21年春ごろには勧告し、夏ごろには世界遺産委員会で審査され登録の可否が決まる。今年8月には、縄文遺跡群世界遺産登録推進本部がイコモスの調査を見据え、リハーサルを実施した。

 「多くの人が遺跡へ深く関心を持ち、協力と理解が不可欠になる」と話すのは、洞爺町教委の三谷智広学芸員。伊達市の永谷幸人学芸員も「機運の醸成は最も大切。他人事ではなく、自分事として、考えてもらえるようにしたい」と力を込める。

 伊達と洞爺湖の両貝塚の今季(4~11月)の入り込み数は、伊達が例年同様の1万2千人程度。洞爺湖の来場者は例年に比べ、500人ほど伸びている。今後も来場者は増加するだろう。洞爺湖町の貝塚は住宅街にあるなど、地域住民の協力なくして登録は見えてこない。

 推薦決定が閣議了解された今月20日、伊達市内では噴火湾考古学研究会(洞口雅章会長)が、縄文人の服装で同遺跡群を改めてPRした。構成資産、地域、住民が一体となって普遍的な価値を共有し、協力、理解を深め、さらに盛り上がることが必要となる。

(2019年12月24日掲載)

関連記事

日高報知新聞

故・畠山周子さんに町文化功労賞【えりも】

【えりも】えりも高(佐藤健校長)の美術講師と美術部技術指導顧問として、1997年(平成9年)4月から今年8月まで23年間の長きにわたり勤め、8月29日に急逝した故・畠山周子さん(享年71歳)に26日、町教...

日高報知新聞

町議会がコロナの影響調査【新ひだか】

【新ひだか】町議会厚生経済常任委員会(城地民義委員長)は26、27の両日、町内5産業団体を対象に所管事務調査を実施し、「新型コロナウイルス感染症による町内産業への影響について」、影響や課題、今後の対応...

苫小牧民報

秋サケ記録的不漁 最低年下回るペース-胆振海区

 苫小牧沿岸を含む胆振海区の秋サケ定置網漁が記録的な不漁に陥っている。20日現在の漁獲数は63万2364匹で、前年同期に比べて1割以上減り、年間では統計史上最低だった2017年度をも下回るペース...

苫小牧民報

冬レジャーにキャンプ注目 過去最多の利用ペース-苫小牧アルテン

 新型コロナウイルス感染防止のため、密を避けてレジャーを楽しむアウトドアブームが続いている。苫小牧市樽前のオートリゾート苫小牧アルテンのキャンプ場では、気温が下がる秋以降も客足が途切れず、10月...

十勝毎日新聞

サンタランド缶バッジ登場 町職員も着けてPR【広尾】

 ノルウェー・オスロ市から国内唯一の「サンタランド」として認定されている広尾町。大丸山森林公園内の「サンタの家」では今年から、サンタランドの缶バッジが販売されている。  マスコットキャラクタ...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス