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苫小牧民報

日本製紙勇払事業所、特殊用紙生産開始 200人規模の雇用継続、地元は歓迎

新規事業の発表で地域への影響軽減が期待される勇払地区

 洋紙生産から撤退し、その後の影響が懸念されていた日本製紙勇払事業所が2021年度中に特殊用紙の生産を始めると発表されたことに、地元住民から歓迎の声が上がっている。一時は深刻な打撃が懸念されたが、既存のケミカル部門と22年1月稼動予定の木質バイオマス発電、今回の新規事業を合わせて総勢200人規模の雇用が継続される見込みで、地元関係者は地域への影響が軽減されることにほっとした表情を見せている。

 「ほとんどの正社員が異動で勇払を離れると心配していたので、今回の発表はありがたい」。勇払商工振興会の忠鉢豊和会長(70)は声を弾ませながら語った。同事業所で働く正社員約300人のうち約200人が残るという情報に「勇払で商売をしている店は家族経営がほとんど。今後も持ちこたえられそう」と安心した表情を浮かべる。

 勇払自治会の萬誠会長(71)も「工場が動き続けることが街の活性化につながる」と歓迎する。ただ、社員数が減ることで地元行事の祭りや運動会の存続が厳しくなる可能性もあるため、近く関係者と話し合いの機会をつくる方針。当面は規模縮小などが考えられるが「事業が軌道に乗ればまたにぎやかな行事を行えるかもしれない」と期待する。

 「多くの現役社員が今後も勇払で頑張れる体制が築かれた」と話すのは、勇払事業所OB会の明村享会長(74)。米国企業と設立した合同会社で生産する特殊用紙「ノーメックス紙」は、ハイブリッド車のモーターや航空機のパーテーション素材に利用される。電気を通さない特徴を持ち、電気自動車の普及による需要増が期待も高く「伝統とノウハウを生かし、成長分野の紙づくりにチャレンジしてほしい」とエールを送る。

 勇払地区では、同事業所の診療所閉鎖に伴う医療体制の整備や公共交通の利便性向上など課題もあるが、市総合政策部は「人口は確実に減っている。地元と一体で地域活性化に取り組む」としている。

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