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日高報知新聞

国内初か、静内で3個体 珍鳥ノハラツグミ【新ひだか】

上は静内川右岸で2月20日撮影のノハラツグミ

普段見られるツグミ

【新ひだか】3月に入り暖かな日があっても、三寒四温でまだまだ厳しい寒さがまだ続く。この季節、野鳥にとっては越冬で過ごした日本から繁殖のためにシベリアへと北上する季節。日高の河川で普通に見られたオオワシやオジロワシ、オオハクチョウ、カモ類の冬鳥たちも大半が移動し寂しくなった。

 そんな折、2月19日~24日までの6日間、新ひだか町静内の静内川河口域右岸にある堤防斜面、右岸緑地公園で国内でも確認例がごくわずかという珍鳥ノハラツグミ3羽が確認された。発見したのは、同町静内の日高鳥類研究所長 谷岡隆さん(71)で、個体確認のため正面、左右側面を含め記録用に3個体を写真639コマ、それぞれ正面、右側面、左側面などを含め撮影、また動画5本も同時に撮影した。

 ノハラツグミは、スズメ目ツグミ科に分類される中型の鳥類で、体長約26センチでツグミ(体長24・5センチ)よりやや大きく雌雄同色。普段は針葉樹林、果樹園などに生息、ミミズなどを食するが、秋冬には木の実、水生昆虫なども獲る。また、農耕地や草原など、明るく開けた地域に生息。市街地の公園などで確認される事が多い。

 ヨーロッパ北部からロシア・レナ川流域にかけて繁殖。冬はカスピ海南中部のイラン、アゼルバイジャン、アフガニスタン。ヨーロッパ南部のスペイン、イタリア、トルコなどで越冬。日本には稀な迷鳥として飛来、1960年に長野県で観察されたのが唯一の記録とされてきたが、その後北海道、埼玉県、神奈川県で数回記録され、近年は確認例が増えているという。

 静内川河口域での確認は、20日に2羽が確認された以外はいずれも1羽であるが、24日の1羽はそれまで確認した個体とは異なり結局3個体となったが、1羽でも大変珍しいのに3羽というのは国内でも初めてとみられる。

 静内川河口域は、春季の雪解け時期の堤防斜面は日当たりが良く例年、冬鳥であるツグミが現れミミズなどを採餌する光景が見られる。また、静内は、海洋性気候で温暖な日高地方でも特に降雪量が少なく気温も比較的高い。加えて積雪量が少ないので採食条件が整う環境となりツグミが静内川河口域に集まり採餌する。

 ノハラツグミは、近年では日本鳥学会「日本鳥類目録」改訂第7版(2012)によると北海道(1993年2月)、宮城県(1997年1月、2002年2月)、長野県(1960年1月、1985年10月)、千葉県・埼玉県・神奈川県(1988年2月)、京都(年月不明)、舳倉島(2001年10月)対馬(2010年12月)といった記録がある。

 その後、時折、全国各地で確認されているが、迷鳥なので確認場所は北海道から沖縄県までと広範囲であるが西日本では少ない。

 谷岡さんは、「多くの野鳥は人を見ただけで飛び去り、特に珍鳥は警戒心が強く人を寄せ付けないので、『逃げるな』と念じながら夢中で撮影したが、ノハラツグミは全く警戒心がなく撮影中もどんどん近づいてきたので驚いた」と言い、普段は自然豊かな人気のない所で生息している証と思ったという。

 しかし、ツグミと一緒に採食中、ツグミから攻撃を受け上空へ飛び上がるシーンも度々。決して居心地が良いとは思えない環境で6日間に3羽が見られたのは、静内川河口域には採食に適した広い芝生が多く、そこにノハラツグミが好むミミズや昆虫などの採餌物が豊富であったと思われる。   山階鳥類研究所によると、「ノハラツグミそのものが珍しい鳥であるが、同一地域で3個体が識別できたというのも大変珍しく興味深い。是非しかるべき印刷の媒体に記録された期間や、個体識別がどうなされたのかも含め、記録を残されることをお勧めいたしたい」というコメント。

 谷岡さんは、3羽という構成から親子である可能性もあり、それを含め観察メモや撮影動画などから生態を分析するなどまとめ、貴重な観察例なので今後、業界誌、論文などに発表、国内野鳥史や学術上に少しでも貢献出来たらうれしいと語っている。

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