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室蘭民報

有珠山噴火から20年…次に備えて(下)【洞爺湖】

中学生を相手にガイドする火山マイスター

 2000年(平成12年)の有珠山噴火から、きょう31日で20年を迎えた。この噴火では当初、1万5千人超が避難指示・勧告の対象となったが、噴火前の事前避難により1人の犠牲者も出さなかった。

 20~30年周期で繰り返す噴火に備え、有珠山地域では、火山について正しい知識を持ってもらう地道な“人づくり”が続いている。

 火災防災の重要性を住民自身の言葉で語り継ぐため、08年に洞爺湖有珠火山マイスター制度が誕生した。現在は54人が活動しており、次の噴火に備え、地域減災力を高める取り組みを着実に進めている。

 火山マイスター制度は、1期生の6人を認定して始まった。19年までに12期生が誕生。観光関係者や自治体職員、主婦など、幅広い人材が活躍しており、長野県の御嶽山火山マイスターとの交流を進めるなど、外部との連携を深めている。

 地元の学校や修学旅行生向けの防災教育では、火山マイスターが講師を務める。課題は、大人に向けた啓発で、洞爺湖有珠火山マイスターネットワークの阿部秀彦代表(52)は「一番大切なのは、危険な場所から逃げてもらうこと」を挙げる。事前に洞爺湖や有珠火山地域の自然や特性、噴火の記憶など、知識を身に付ける重要性を強調する。

 有珠山噴火をはじめ、胆振東部地震でのブラックアウトなど、近年は自然災害が多発する。その中で西胆振行政事務組合は、住民の防災意識の強化に乗り出す。4月1日付で、伊達消防署警防課に防災指導係を新しく設ける。

 自治体や町内会、団体、事業所に向けて出前講座を開くなど、防災教育を進める。地元消防として、地域の自助や共助の意識の醸成と、防災への住民の関心を高めてもらうのが狙いだ。伊達市を皮切りに行う。

 講話だけではなく、避難所運営ゲームや災害図上訓練を取り入れ、どの避難所に、どのような経路で行くかが把握できる。取り組みの過程で、各自治体、消防が考える避難ルートのすり合わせ、職員や団員の配置、高齢者や障害者世帯の把握により、消防と自治体の連携を深めることも目指す。

 有珠山周辺の自治体は、次期噴火で被害を受けるリスクを抱える。消防からの積極的な情報発信で、住民の意識向上に努める考え。

 同組合管理者の菊谷秀吉伊達市長は同組合第1回定例会の消防行政執行方針で、同係の新設に触れ、「地域の自助・共助の強化と推進に努める」と、次期噴火に備え、地域の防災・減災力を高める人づくりの重要性を強調した。

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