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苫小牧民報

JR北海道、日高線バス転換で25億円支援案 7町に提示、検討へ

大きく損傷したままのJR日高線の鉄路。レールが変形して時折、波しぶきも浴びている=JR大狩部駅近く

 JR北海道が廃止、バス転換方針を打ち出しているJR日高線鵡川―様似間(116キロ)について、同社は4日、日高管内7町(日高町、平取町、新冠町、新ひだか町、浦河町、様似町、えりも町)に対し、バス転換や地域振興のために総額25億円の支援金を拠出する案を提示したことが分かった。通学生の利便性向上などの調整案も示され、各町は案を持ち帰って町議会などと内容を検討。受け入れの可否を判断する。

 支援金拠出案は同日、新ひだか町で開かれた同社と7町の臨時会議で明らかになった。

 同社がバス転換後、18年間の運行に20億円、駅舎の活用など地域振興策に5億円の拠出を提案する内容。バスの運行事業者は道南バス(室蘭市)とジェイ・アール北海道バス(札幌市)を想定している。

 7町は当初、廃止に向けた3月中の最終合意を目標としていたが新型コロナウイルスの感染拡大を受け、会議の開催を延期。国の緊急事態宣言解除を受け、昨年11月以来7カ月ぶりに協議を再開した。

 この日の会議には、同社から綿貫泰之常務らが出席。オブザーバーとしてむかわ町の竹中喜之町長も加わり、非公開で約2時間行われた。同社はこれまでの協議内容を踏まえ、バス転換調整案を示した。

 調整案は(1)通学生の利便性向上(2)日常利用の利便性向上(3)きめ細かなニーズへの対応の検討(4)長距離苫小牧直行便新設(5)詳細ダイヤ検討時に既存路線バスの変更も併せて検討(6)ハブポイントや交通結節点の整備―を明記した。

 地域のニーズを踏まえて登校バスを設定したり、学校(富川高校、静内高校、浦河高校)近くなどに停留所を設置したりする。低床バスやトイレ付きバスの新規購入なども検討する。苫小牧直行便は、えりも町から苫小牧市までを結ぶ便を想定しているという。

 会議終了後、日高町村会の坂下一幸会長(様似町長)は調整案について「JRには一定程度、地域の要望を受け入れてもらった」と評価。「スピード感を持って方向性をまとめたい」と話した。

 JR日高線は全線の8割に相当する鵡川―様似間が、暴風雪に伴う高波被害で2015年1月に不通となってから5年4カ月がたつ。現在、同区間では代行バスが運行されている。19年11月の臨時町長会議で、7町はJRからのバス転換の提案を多数決で容認。同町村会によると、今年に入り、7町が個別協議を進めているという。

 最終合意の時期は不透明だが、6月下旬から7月中旬にも再び臨時会議を開く見通しだ。

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