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日高報知新聞

鵡川―様似 来年4月廃止

鉄道事業廃止に伴う同意書と覚書に署名した管内7町長

【日高】日高町村会(会長・坂下一幸様似町長)とJR北海道による「JR日高線鉄道事業廃止に伴う同意及び覚書締結式」が23日、門別総合町民センターで開かれ、災害で運休中のJR日高線鵡川―様似間(116㌔)を来年4月1日で廃止する鉄道事業廃止に伴う同意と覚書の締結を行い署名した。

 JR北海道が「単独では維持困難」として廃止・バス転換を求めていた赤字路線5区間の廃止は3例目となる。

 この日の締結式には、管内7町の大鷹千秋日高町長、遠藤桂一平取町長、鳴海修司新冠町長、大野克之新ひだか町長、池田拓浦河町長(東京出張中)代理の松田有宏副町長、坂下一幸様似町長、大西正紀えりも町長と道総合政策部の柏木文彦交通企画監、日高振興局の北村英則局長とJR北海道の島田修社長、綿貫泰之副社長、髙橋慶久地域交通改革部部長らが出席。

 鳴海修司町村会監事が、2015年1月(平成27年)の低気圧による高波により厚賀・大狩部間が被害を受けJR日高線が不通となり、その後の台風により被害が拡大したことなど主な経過や締結趣旨を説明した後、管内7町長が覚書を取り交わし、鉄道事業廃止に伴う同意書に署名、押印して坂下町村会長がJR北海道の島田社長に手渡した。

同意書に署名した坂下町村会長は「制度に基づき早期復旧を信じ、願いJR北海道、国土交通省、北海道、国会議員などに何度も、何度も要請を続けてきた。被災箇所を早期復旧し、運行再開を望む地元の強い願いもむなしく、鉄道が運休したまま5年10カ月の期間が経過してしまった。このままの状態が続くということは、鉄道の運休により移動手段の確保がままならず困っている方々に不便をかけることになり、この現状をなんとか打開し、今まで以上に便利なより良い公共交通を構築しなければならないという思いから、日高町村会として管内7町が一丸となり関係機関の力を借りなから、幾度も幾度も協議を重ね、厳しく、苦渋の決断ではありますが、本日の締結式を迎えることに理解を願いたい」さらに、「鉄道へのさまざまな思いが交錯しますが、これが終わりではありません。これからの日高地域の広域交通が便利でより良いものとなるための新たな始まりであると信じ、住民の皆様方には新たな転換バスを積極的に利用くださいますようご理解とご協力をお願いしたい」と複雑な心境を話した。

 島田社長は、昭和12年に開通した日高線の沿革を説明し、「日高線は甚大な被害を受け、代行バス運行が続き、皆さんに長らく大変な不便をかけてきたことに、あらためてこの場を借りて深くお詫び申し上げます。沿線環境の変化もあり、日高線の自然災害による驚異は近年甚大さを増しており、復旧しても再被災を繰り返す状況となっており、これまで日高線の復旧とその後の持続可能な運営の在り方、日高沿線地域の交通体系はどうあるべきかについて臨時町長会議などの場をいただき、地域の皆さまと真摯な協議を積み重ねてきました。発災から5年10カ月が経過し、将来を見据えたまちづくりと持続可能な交通体系の観点からも解決を先送りすべきでないとのご英断をいただき、ここに廃止する同意書をいただきました。弊社としては鉄道廃止後のバスを基軸とした地域交通に対し必要な支援をさせていだくこと、沿線自治体のまちづくりにご協力させていただくことなどにより、日高地域の持続可能な交通体系確立のお手伝いをさせていただく所存であり、今後ともまちづくりや観光振興についても地域の皆さまと一緒に取り組んでいきたい」と感謝した。

 鉄道事業の廃止日は、令和3年4月1日で、廃止の条件などが記載されている覚書には、廃止後18年間、転換バスに必要な費用及び初期投資費用やまちづくりに対する支援としてJR北海道が25億5500万円を拠出すること、廃止時にJR定期券を利用されている人への鉄道定期代とバス定期代との差額補償、トンネルなどへの立入禁止や安全確保、踏切、橋りょうの撤去、被災した鉄道護岸改修の相互協力、地域の交通体系をより良くするための協議への参画などが示されている。

JR北海道の島田社長(左)に鉄道事業廃止に伴う同意書と覚書を手渡す坂下町村会長(右)

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