市役所庁舎に掲げられた祝優勝の懸垂幕

　テニスの大坂なおみ選手が２０日、全豪オープン女子シングルスを２年ぶりに制覇したのを受けて、母の出身地である根室市は２１日、市役所庁舎に優勝を祝う懸垂幕を掲げて快挙をたたえた。試合を自宅で見守った祖父で根室漁協組合長の大坂鉄夫さんは、試合後に報道陣の電話取材に応じ、「何回勝ってもうれしい。本物になってきた」と喜びを語った。

　テニスの４大大会全豪オープンの女子シングルス決勝戦は２０日、メルボルンで行われ、世界ランキング３位の大坂なおみ選手（２３）＝日清食品＝が、同２４位のジェニファー・ブレイディ選手（米国）を下して２年ぶり２度目の頂点に立った。

　大坂選手は第１セット６―４、第２セット６―３のストレート勝ちした。四大大会制覇は２０１８年、２０年の全米オープンを含めて４度目となった。

　自宅で決勝戦をテレビ観戦した大坂組合長は「コートの中の進化、成長だけでなく、人間的にもトップアスリートとして成長していることにびっくりしている」と話した。東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗前会長の女性蔑視発言などへ冷静にコメントしたことなどを含めて、孫の成長に感服していた。

　市庁舎に掲出された懸垂幕は縦１１メートル、幅１．２５メートル。今大会で使用したピンク色のリストバンドを付けた大坂さんのシルエットとともに「祝優勝全豪オープンテニス女子シングルス大坂なおみ選手」と書かれている。