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函館新聞

書道「滉原社」の3人が日展初入選 国内最大展覧会で快挙【函館】

初の日展入選を喜ぶ(左から)松岡さん、金谷さん、管野さん

 函館の書道探究「滉原社」(鈴木大有代表)の松岡一真(いっしん)さん(62)、管野春静(しゅんせい)さん(41)、金谷紅麟さん(37)の3人が国内最大の総合美術展覧会「第8回日展」に初入選した。それぞれ10回以上(改組前から)の挑戦で「信じられない」と喜びを語り、鈴木代表は「自分らしさの書を求めて、苦しみながら続けてきた成果」とたたえている。

 森高教員の松岡(本名・篤志)さんは、江差町がニシン漁で繁栄した時代として、民謡「ソーラン節」の地声の発声をイメージした自作「氷海を開く」を縦1メートル、横1メートル30センチにしたためた。「約30年前に勤務した江差の風土を題材にしようと思い、ニシン景気に沸く街の陰陽をテーマにし、作品は素朴さを心掛けた」とし、初入選に「言葉にならないうれしさでいっぱい」と話した。

 函館上湯川小教員の管野(本名・幸子)さんの作品は縦約2メートル40センチ、横約60センチで島崎藤村の「若菜集」より「秋風の歌」の一部。「漢字、かなのバランスから表現力が高くなると思った」と選び、「学校近くの市民の森の秋の風景を思い浮かべて書いた。線の太細がつきすぎないように縦へ流れるリズムを心掛けた」と話す。「初入選はうれしく、出品後に亡くなった母(愛子さん)に知らせた。今後も児童に習字や手書きの楽しさを伝えたい」と意欲をみせた。

 医療事務に従事する金谷(本名・淳美)さんは縦30センチ、横2メートル70センチの巻子(かんす)に土肥晩翠の詩集「天地友情」から「雲の歌」を綴った。これまでの出品作は松岡さんと同じサイズだったが「巻子は女性らしい強さがあり憧れがあった」と話す。「雲のある空を眺めてイメージを膨らませ、1列に4文字ずつの構成で空間が良くなった」と振り返り、初入選について「ふわふわした感じで何も考えられないほどだったが、今後も楽しみながら違った書に挑戦したい」と話した。

 鈴木代表は「自分の弟子が3人も同時に初入選したのは指導者として格別な思い。今後も自分の書をつくることにまい進してほしい」と話した。

 日展の書部門で道南からは3人のほか、鈴木代表、秋山翠馨(幸一)さん、上山天遂(勝紀)さん、山口規代さん、井村航さんが入選している。山口さんと井村さんは初入選。

 滉原社は12月3~6日に函館市芸術ホールで第3回書展を開く。また、管野さん、金谷さんは「函館女流書作家十人展」(12月11日まで、函館新聞社1階ギャラリーで)に出品している。

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