【えりも】道内屈指の初日の出観光スポット襟裳岬の令和４年元旦では、快晴と無風の中、３年振りに美しい初日の出を迎えた。

　午前６時頃、札幌や帯広ナンバーなどの自家用車３１０台以上が詰め掛けて２カ所の駐車場を埋め、さらに警察官と町交通安全指導員らの誘導で、えりも岬市街方面の空き地へ移動駐車。

　初日の出時刻が迫る午前６時50分頃には、訪れた参拝観光客約９５０人（町産業振興課調べ）が風の館屋外展望台から灯台前の散策路、岬突端までを埋め尽くし、茜色に染まりかけた水平線の彼方に目を凝らした。遠くの海面には初日の出観光船も停泊。

　やがて午前７時、水平線上の低い雲をかき分けるように東の空が黄金色に輝いて神々しい朝日が昇り、令和４年の幕が明けた。

　しばし感激に浸る人、家族揃って手を合わせる人たち、初日の出撮影に熱中する人など、それぞれの思いで新しい年を迎えていた。

　札幌市から職場の同僚３人と訪れた曽野由紀（22）さんは「初日の出を拝めて感激。今年こそはコロナ禍から開放されるよう手を合わせました。午前６時前に襟裳岬に着いたら空には月が見え、襟裳岬灯台の灯火が海を照らしていました。札幌は大雪なのに、えりも町には雪が無いことに驚きです」と話しながら、元旦営業の観光センターへと足を運んでいった。

水平線から昇る初日の出の輝き