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函館新聞

「野菜単価物足りない」 2021年渡島農作物概況【函館】

露地長ネギを収穫する農家。「単価が物足りない」という声が相次いだ(昨年8月、北斗市で)

 渡島総合振興局は、2021年の渡島管内の農作物概況をまとめた。7月中旬~8月上旬に高温干ばつに見舞われたものの「おおむね順調な年だった」(渡島農業改良普及センター)と評価。主力の野菜は前年の高値反動もあり、価格は前年より低下しており「物足りなさを感じた農家が多かったのではないか」(同センター)と分析している。

 同センター(本所・北斗市)が5月15日~10月15日に月2回、農作物生育状況を調査し発表しているが、今回は1年間の生育を総括。出荷量や販売単価はJAから聞き取った。

 水稲は、苗の生育は平年並みで、移植作業、活着(根張り)とも順調に進んだ。5月下旬の日照不足や強風で、分けつ(茎が増える)の遅れが見られた。夏季の高温で幼穂形成期以降の生育が早まり、出穂期は平年より5日早く、成熟期は6日早くなった。収穫期は6日早く、収量は平年をやや上回った。道農政事務所が発表した作況指数は「106」の良となり、食味に影響を与え、低いほど良いとされるタンパク値は低い傾向となった。

 野菜では、北斗市や森町が主産地のトマトは、加温半促成栽培で出荷量が前年よりやや少なかった。半促成栽培で出荷量は平年並み。キュウリ(北斗市)は出荷量が平年並みで、長ネギ(北斗市、七飯町)は、ハウスもの、露地とも高温少雨の影響で生育が緩慢になる時期があったが、出荷量は平年並みを確保した。春まきトンネル栽培のニンジン(七飯町)は、肥大や形は良好だったが、降雨の影響で品質低下が見られた。

 春まきトンネル栽培のダイコン(同)は、生育は順調で収穫はやや遅れて始まったが、出荷量はやや少なく、品質は平年並み。カボチャ(森町)は、高温と日照の多さから一部で日焼け果の発生が見られたが、出荷量は平年並み~やや多いとなった。ニラ(知内町)は7~8月の高温で葉先の傷みや黄化があった。

 このほか、ジャガイモは上イモ(20グラム以上)数は平年より多く、1個重は平年を下回ったものの収穫量は平年を上回った。大豆の収量は平年を上回り、リンゴ(七飯町)は1果重が平年より大きく、着色・糖度は平年並み。牧草は収量・品質とも平年並み、家畜飼料用トウモロコシの収量は平年を上回った。

 同センターは「コメは豊作だったが、需給緩和で米価が大幅に下がった。(コメ転作交付金を来年度から厳格化する)国の政策転換もあり、不安に思う農家が多い」としている。

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