くまざわ書店など閉店 函館駅前ビル31日で閉館【函館】
2019年1月末で閉店した旧棒二森屋アネックスの建物を活用しテナントビル、函館駅前ビルが今月31日で閉館する。閉館に伴い、「くまざわ書店」などテナント5店が閉店。新天地への移転を決めたテナントが5店ある一方、移転先が決まっていない店舗もあり、入居テナントの去就が分かれている。
同ビル2階でファッションブランド「ニコル」の衣料品を扱う「ニコルセレクト」は旧棒二森屋や駅前地区の路面店で30年以上営業。閉館後も店舗継続の意向だが、移転先は未定。泉一彦代表(69)は「棒二森屋がなくなって駅前地区は日用品や洋服をそろえる商業地域としての役割を果たせなくなったが、来店客からは継続を望む声がある。自身、駅前、大門地区への思い入れも強い」と思いをにじませる。
2002年から棒二森屋で出店し、継続して同ビルに入居した2階の「カフェにしむら」は2月中旬ごろからキラリス函館地階のチャレンジショップに出店。3月末まで営業し、その後は未定。西村芳明代表(52)は「コロナ禍で新たな設備投資は難しい。20年以上やってきて愛着もある場所なので、今できることをやるしかない」と話す。
同フロアの婦人服セレクトショップ「コズミック」は2月2日から同月末まではポールスターショッピングセンター(港町1)でポップアップショップとして営業予定。3月以降は市内常設店舗での営業を検討している。
3階で婦人服を扱う「インデペンデンスストア」も駅前地区で40年以上営業した。同店は「いったん店を休んで今後について考えていきたい」とする。
5階のくまざわ書店函館店は閉館に合わせ移転先を探していたが、条件に合う物件が見つからず、閉店を決意。同社は「書店へのニーズはある中、閉店は残念で大変申し訳ない」としている。
旧棒二森屋跡地を活用した再開発事業は、マンションやホテル、商業棟などで構成する複合施設となる予定。
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