「草の響き」が「映画芸術」の２０２１年日本映画ベストテン１位に選出され、喜ぶ菅原代表

　季刊雑誌「映画芸術」が選ぶ２０２１年の日本映画ベストテンとワーストテンが２６日発表され、函館市民映画館シネマアイリスが手掛けた「草の響き」（斎藤久志監督）がベスト１位に輝いた。菅原和博代表（６５）は「映画製作のプロフェッショナルによる賞であり、うれしく、大変光栄」と喜んでいる。

　同作は、函館出身の作家、佐藤泰志（１９４９～９０年）の同名小説の映画化で同館が手掛ける佐藤作品の通算５作目。東出昌大さん、奈緒さん、大東駿介さんらが出演し、２０年１１月に函館市内で撮影、昨年１０月に公開された。

　同誌は脚本家、映画監督の荒井晴彦さんが編集長を務め、同ランキングは毎年１月にベスト、ワースト各１０作品を発表。２１年版は２８日発売の同誌４７８号に掲載される。前号の４７７号では草の響きが特集されていた。

　１８年には同ランキングで「きみの鳥はうたえる」（三宅唱監督）がベスト１位となっており、２作連続の最高評価。菅原代表は撮影を振り返り「コロナ禍の厳しい環境であったにも関わらず、東京と函館のスタッフ、キャスト、市民一丸となって作った映画。苦労が（報われて）良かった」とし、「今後もいろいろな人たちに作品を届けたい」と話している。