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根室新聞

北方墓参 初の空路で実施【根室】

チャーター機から択捉島の空港に降り立つ元島民ら=23日、ヤースヌイ空港(代表撮影)

 北方四島の元島民らが航空機でふるさとを訪れる初の特別墓参が23日に行われ、墓参団(岩崎忠明団長、68人)が空路で国後、択捉両島を訪れた。笑顔で戻るはずだった帰路は一転、帰りの便が天候不良で国後島の空港に着陸できず、急きょ国後班は現地に、択捉班はロシアのユジノサハリンスクで1泊する事態に。24日午前まで足止め状態が続き、出発から33時間余りが経過した同日午後3時40分に中標津空港へ戻った。

 墓参団は23日早朝に日本政府がチャーターしたロシア機で同空港を発ち、国後島で33人、択捉島で35人がそれぞれ降機して2班に分かれ、国後では近布内と古釜布、択捉では紗那と別飛の各墓地を訪問して慰霊式を行った。

 このうち近布内墓地では、坂上範夫副団長(67)=函館市=が「この美しい自然の中で手を携え生活していた祖父母、両親を思うと万感胸に迫る思いでいっぱい」、紗那墓地では岩崎団長(83)=札幌市=が「懐かしいふるさとの大地を踏みしめ、潮風と磯の香りを満喫したことで四島返還の思いを一層強くした」と、それぞれ追悼の言葉を述べるとともに、空路墓参実現に向けて尽力した関係者に感謝を表した。

国後島近布内墓地で合掌する元島民ら=23日、近布内墓地(代表撮影)

 各墓地での慰霊式が済んだ午後3時ごろ、国後班を迎え帰路に着くはずの帰りの便は、濃霧で国後空港に着陸できなかった。このため同機は択捉班を乗せたままユジノサハリンスク空港へ向かい、同市内のホテルに宿泊。ビザを持たない墓参団がロシア領内に移動するのは極めて異例。国後班は島内の宿泊施設「友好の家」で一夜を明かした。

 翌24日午後になってようやく出発時間のめどがつき、チャーター機は択捉班を乗せてユジノサハリンスク空港を離陸、同1時ごろに国後へ着陸し、出域手続きを済ませた墓参団が全員そろって1日半ぶりに中標津空港へ着いた。

 岩崎団長は初めて空路を使った印象として「まぎれもなく飛行機は時間短縮になるが、待ち時間や移動時間は(船舶と)大差なかった。高齢者の身体的負担は時間短縮と必ずしも連動しない」と話し、日帰りの強行軍でわずか60分にとどまった墓参時間の短さを嘆いた。

 中標津空港発着で行われた初の空路墓参は、高齢化した元島民の墓参における移動の負担軽減を目的に、今年4月の日ロ首脳会談で合意したもの。当初予定の6月は濃霧によって航空機が飛ばず、日程を再調整。今回は充分な墓参時間を確保するために検討していた現地1泊は見送り、日帰りで実施する計画だったが、またもや空路を濃霧に阻まれてしまった。

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