地域で子育て見守りへ 市、支援講座の利用呼び掛け 町内会やサークルなどに出張
苫小牧市は市民向けに考案した「地域で見守る子育て支援講座」の積極的な受講を呼び掛けている。市内の児童虐待の実態や市が行っている支援策を解説するほか、地域ぐるみで親子を見守ることの大切さを伝える内容で、町内会やサークル、企業、市民グループの会合などに市こども相談課の担当職員が出向く。今月、民間企業の従業員を対象に初めて実施した。

初めて実施された地域で見守る子育て支援講座
講座は1時間。昨年1月施行の「市子どもを虐待から守る条例」の概要をはじめ、児童虐待の実態や具体例、虐待が疑われる場面に遭遇した際の相談先などを解説する。「母親の怒鳴り声が聞こえる」「玄関先に子どもが1人でずっと座り込んでいる」など気になる様子を見聞きした市民が相談することで、困っている親子の支援につなげられるといった、地域による見守りの意義についても伝える。
受講者は、子育て中の親や養育の仕事に携わる人に限らず、あらゆる立場の市民を想定している。11日には初めて、市営住宅の管理業務を手掛けるMMS・ニシムラグループ共同企業体の従業員を対象に、市こども相談センターで開講。市営住宅の管理人を務める人など9人が受講した。
担当職員は、ネグレクト(養育怠慢)が疑われるケースとして、家の中が不用品であふれている「ごみ屋敷」状態の事例を紹介。受講者は「住宅管理業務の中で、同じようなケースに出合うことも少なくない」と述べ、その際の対応方法を質問。同職員は「何気ない感じで『困っていることはないか』と保護者に寄り添いながら、市につないでもらえれば」と答えた。
受講した従業員の1人は「これまで、困っている親子を見過ごしてきたこともあったと思う。視点を変えると困り事に気付けることが分かったので、とてもためになった」と話した。
市は同条例の施行以降、子どもや子育て家庭が孤立しない地域づくりに力を入れ、今年2月に支援講座のプログラムを完成させた。5人以上の集まりであれば、どこでも出向くほか、オンラインでの実施にも対応する。同課の齋藤健巳課長は「ふれあいサロンなど地域の集まりでも気軽に呼んでもらい、地域ぐるみで子育てを応援する意識を広げていきたい」と語る。
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