羅臼町が紹介されるバラエティー番組「歩いて稼ごう！」のポスター

　町は今年度、メディアを活用した総合プロモーション事業に力を入れている。第１弾として２９日午後４時から、民放（ＴＢＳ系）のバラエティー番組「歩いて稼ごう！１歩１円」の中で、町が全国放送される。

　テレビの全国放送の反響の大きさを活用し、効果的な情報発信で町の知名度を上げ、ふるさと納税の向上などにつなげるのが主な狙い。年間を通じ事業全体で予算１１６０万円を計上している。

　番組は、出演タレントが日没までロケ地を歩き、１歩を１円に換算し稼いだ分でグルメなどを味わう内容。２９日放映予定分は、世界遺産のまちをテーマに文化遺産「富士山」のある山梨県富士吉田市と、自然遺産「知床」の東側羅臼町が紹介される。

　羅臼でのロケは昨年１１月に行われ、メインキャストのお笑い芸人ずんの飯尾和樹さんが、ゲストのバービーさんと浅田舞さんと共に道の駅や漁協の市場などを訪れる。高級昆布「羅臼昆布」のラーメンや海鮮丼、地元食材を使い羅臼高校生が開発した「大漁焼き」、町で１軒の漁師しか扱わない幻のエビ「ブドウエビ」などが紹介される。

　この間、４月２３日に知床半島西側沖で発生した観光船沈没事故で反対側の羅臼にも暗い影が落ちている。事業を担当する町産業創生課の今泉亮人係長は「痛ましい事故の影響で知床の観光は大変な状況にあるが、自然や食の魅力が番組を通して全国の人に届くとありがたい」とし「落ち着いたらぜひ足を運びたいと思ってもらうきっかけになれば」と話す。

　番組は午後４時から同５４分まで、全国１３局ネット（北海道は１チャンネル）で放映される。