日本中央競馬会（ＪＲＡ）の函館競馬が１１日、函館競馬場（駒場町）で開幕した。新型コロナウイルスの影響でおととしは無観客、昨年は入場券、指定券を事前に購入した客に制限していたが、今年は３年ぶりに当日現金入場券を販売。夏競馬を待ちわびた４３９８人が訪れ、にぎわいを見せた。７月１７日まで。

大勢の立ち見の観客が開幕日のレースを楽しんだ函館競馬（写真は第１０レース）

　当日現金入場券売り場には列ができる盛況ぶりで、約２２００枚を販売。第１レースは午前９時５０分に始まり、レース前のファンファーレが鳴り終えると、来場客が拍手を送った。今年デビューした七飯町出身の鷲頭虎太騎手（１８）は地元凱旋（がいせん）を果たし、計３レースに騎乗。第２レースで２着に入り、ファンに勇姿を見せた。

　３年ぶりに復活したグルメイベントでは塩ジンギスカンや牛すじ煮込みなどが人気を博し、ビールやレモンサワーを手に観戦する人の姿が見られた。２階スタンドには女性限定のリラックススペース「ＵＭＡＪＯ　ＳＰＯＴ」を開設。オリジナルスイーツなどを販売している。

　家族４人と訪れた函館市本通の主婦、佐藤まなかさん（３４）は「徐々ににぎわいが戻ってきてうれしい」と笑顔で話した。

　今年の重賞レースは、１２日の「函館スプリントステークス」、７月１６日の「函館２歳ステークス」、同１７日の「函館記念」（いずれもＧⅢ）。同１３日午前５時半ごろからは公開調教見学を実施する。詳細はＪＲＡホームページを参照。

第２レース終了後、函館出身の丹内祐次騎手と並んで戻る鷲頭騎手（右）