鹿追高が道外から出願可能に 寮や発信、町も後押しへ【鹿追】
鹿追高校(俵谷俊彦校長、生徒126人)が2023年度入試から、道外からも出願が可能となった。これを受け、鹿追町も寮や下宿など滞在環境整備の検討、全国に向けた同校の魅力発信などを支援していく。
道教委は2023年度の入学者選抜から、1学年当たり2学級(募集定員80人)以下でも、地域に根ざした特色ある授業を行い、規定以上の単位が取得できる高校は全国から出願できるようにした。高校を核としたまちづくりを進めたいと、道内の各地域からの要望が強かったことから条件を緩和した。
これまでは、道の基幹産業の農業や水産関連の教育課程を編成し、規定以上の単位を取得できる学校や科、地域連携特例校、離島の高校に限って道外からの受け入れを認めていた。
管内ではすでに音更、帯広農業(酪農科学科)、更別農業(農業科)、士幌、清水が道外から受け入れている。帯広農業の農業科学科も23年度から新たに受け入れる。
鹿追高は、とかち鹿追ジオパークを生かしたフィールドワーク、地域の人たちなどと連携し町の課題解決を研究する「鹿追創生プロジェクト」、幼小中高一貫の英語教育、ICT(情報通信技術)を活用した教育などを行っている。俵谷校長は「地域の協力、連携によるこの素晴らしい教育環境で学ぶ機会を、募集定員に余裕があるのであれば全国の子どもたちにも与えたい」と道外から受け入れる理由を話す。
鹿追町の渡辺雅人教育長は「道外から受け入れることで、鹿追に愛着を持ってもらい将来の関係人口や交流人口の増加などにもつながる」と期待する。課題は生徒が滞在する寮や下宿の確保。現在、男女それぞれの寮があり空室もあるが、町教委は入寮希望者が増えた場合の滞在環境整備について検討していくとしている。
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