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日高報知新聞

日高線復旧でフォーラム

パネルディスカッションの左から小林さん、酒井町長、青山さん、岡田さん

 日高線の未来を考える会主催の「JR日高線復旧等を踏まえた 日高の未来を考えるフォーラム」が11月30日夜、新ひだか町公民館で開かれ、日高の公共交通体系の在り方について意見交換した。

 同会は日向寺敏彦さん、三宅靖夫さん、佐々木一夫さんが共同代表となり、町民約30人が参加。日高線の全線復旧に向けた地域の機運を盛り上げることを目的に活動している。

 フォーラムには藤沢澄雄、金岩武吉両道議や鳴海修司新冠町長、管内各町副町長、日高振興局地域創生部の須田光政部長ら来賓と、町内外から約280人が参加。開会で日向寺さんは「日高線の復旧は管内7町の一致した考えだが、現実問題として一般町民には浸透していないので、新ひだか町から復旧に向けた運動をスタートさせたい」とあいさつ。

 続いて、日高町村会長の酒井芳秀新ひだか町長が「地域にとっての鉄道」の演題で基調講演。JR北海道との協議の経過を説明し、今年2月にJR北から復旧をあきらめてバス等への転換を要請されたが、「日高町村会としてはあくまでも復旧を望んでいる。ただ、状況を鑑みて災害を受けた場所を回避して走ることができるDMVも検討していきたい」と決めたことなどを説明。

 復旧への問題点として①JR北の経営姿勢の在り方②国鉄分割の在り方③被災前に経営難のJR北から相談がなかったこと―を挙げ、「(JR北が単独では維持困難と公表した)10路線13線区のうち、12線区は今も動いていて、輸送人員を増やす取り組みを行っている。私たちにも観光的にどういうアイデアを持って、まちおこしをするか考える機会を与えてほしい」と述べた。

 続いて、元エアドゥ代表取締役副社長の小林茂さんをコーディネーターに、JRA経営委員の青山佳世さん、元北海道新聞専務の岡田実さん、酒井町長をパネリストにパネルディスカッションが行われた。

 青山さんは「日高の活力ある産業が醸し出した風景こそが、都会では見ることができない魅力的な場所」、岡田さんは「安易なバス転換は避けるべきで、2030年に札幌まで新幹線が延伸されても国土軸が崩れると、新幹線を札幌まで持っていく意味がなくなる」などと話し、小林さんは「要求がないところには誰も応えてくれない。日本にとってこんなに素晴らしい地域はないのだと、もう一回整理しなおす必要があるのでは。これをスタートに皆さんが中央要望することが大事」とまとめた。

 さらに、鳴海新冠町長は海岸線の災害による漁業への影響を報告し、「一番心配しているのは仮に日高線が廃止になったときに、各町のJR線が走っている海岸を誰が守っていくのかということ。早急に恒久的な対策を行わなければ、今後は漁業への影響だけにとどまらず、海岸侵食が進み、国土そのものを損なう事態まで発展することを懸念している」と話した。

 参加者からは「バス転換をしてバスに乗れない人は町を離れてどこかに行かなければならなくなる」、「今まであったものを消してほしくないし、DMVは観光客誘致の新しいツールになるのでは」、「現実にすぐできるバスの増便などをしてほしい」などの意見や要望が寄せられた。

 さらに、藤沢道議は「ゼロベースでいろんな人と議論することが大事。公開討論会のようなものを開いていろんなアイデアを聞いてみては」、金岩道議は「全道の線路を残すんだという思いで自治体の皆さんが声を出してもらわなければ、国に対して思いを伝えることは難しい」と話し、最後に主催者を代表して三宅さんが「ここを基盤に次のステップを踏んでいきたい。オール日高でこの問題に取り組み、それがオール北海道の流れにつながっていけば」と話した。

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