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室蘭民報

日鋼室蘭が航空事業に正式参入、新明和工業が協力【室蘭】

日鋼室蘭で行われた航空機複合材工場の竣工式

 日本製鋼所室蘭製作所(室蘭市茶津町、岩本隆志所長)が航空機事業への参入を発表した。同製作所で7日、航空機複合材工場の竣工式が行われ、宮内直孝代表取締役社長らが出席。主力の原発用部材の受注が低迷する中、大手航空機メーカーの部品製造を担う新明和工業(兵庫県)の技術指導を受け、将来性が見込まれる航空機分野に挑戦する。

 新工場は6864平方メートル、風力発電用ブレード製造工場を改修した。設備投資額は十数億円。軽量、高強度で航空機の構造部材用として主流となっている炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使った航空機の翼用部材、部品を接合させる金属製接着製品を生産する。

 新工場は、CFRPを部材に接着させる接着室、高温・高圧で製品を成型する大型オートクレーブ装置、自動超音波探傷装置などを設置。産業機械分野で長く取り引き関係にあった新明和工業から、航空機参入に向けた指導や助言を得ながら準備を進めてきた。

 2018年度までに新明和が防衛省などに納入している水陸両用飛行艇向けの部品を製造し、製造技術を習得する。同時に航空宇宙・防衛分野に求められる品質マネジメントシステム「JISQ9100」や特殊工程「Nadcap」といった国際認証の取得を進め、将来的に民間航空機分野への進出を目指す。

 竣工(しゅんこう)式には宮内社長はじめ、新事業本部長の柴田尚取締役常務執行役員、岩本所長、新明和工業役員ら60人が出席。神事で事業の成功、工場の安全稼働を祈願した。

試される総合力

 【解説】日鋼室蘭が参入を表明した航空機産業は、10年後に国内で現状の2倍、3兆円を越える市場規模の成長が見込まれている。自動車に続く基幹産業として注目を集め、国内の主要重工メーカーも続々と設備投資を加速させている。

 航空機事業でベースとなるのが、室蘭が長年培ってきた特機部門や風力事業の複合材技術。風力発電用ブレードに使われていた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、航空機の機体に使われる素材の半数強を占める。

 原発部材やエネルギー部門で鍛えた品質保証体制は、参入の障壁とされる航空機独自の品質管理システムJISQ9100といった国際認証取得にも強みを持つがライバルも多く、部品サプライヤーとして市場に本格参入できるかは未知数の部分がある。日本のエネルギー産業を支えてきた日鋼の総合力が試される。

 【新明和工業】兵庫県宝塚市に本社を置く輸送用機器メーカー。1949年設立。資本金は159億8200万円。航空機事業では戦後初の国産旅客機「YS―11」(生産終了)、海自向け飛行艇を製造している。民間機ではボーイング、エアバスなど世界大手の航空機メーカーの機体、主翼部品を製造する。17年3月期連結の売上高は2012億円、営業利益130億円、当期純利益89億円。

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