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室蘭民報

第3回室民まち・ひと活力大賞に伊達メセナ協会が受賞【伊達】

第3回まち・ひと活力大賞に選ばれた伊達メセナ協会の顧問・岩本英男さん(左)と会長・太田和実さん(右)

 室蘭民報社の「まち・ひと活力大賞」の第3回受賞者に、NPO法人伊達メセナ協会が選ばれた。「市民による市民のための芸術支援」というメセナ本来の実践を続け、伊達市をはじめとする西胆振全体の文化振興に寄与した。団体の受賞は初。2018年(平成30年)1月18日に開かれる室蘭民報社「新春の集い」の席上、表彰する。

 協会は演劇、音楽、展示の3部会ある芸術事業とセンター運営・管理の2本柱からなり、事業関係は会費と伊達市の助成で賄う。指定管理者の委託費はセンターの施設運営・管理費、職員の人件費に充てている。会員は16年度末現在、個人226人、法人45社。市から年間約400万円の助成があり年間の事業規模は約1700万円。メセナとして全国の中で立ち上げが早く、市民レベルの活動の見本になっている。

 大賞は室蘭民報社の創刊70周年を記念し地域貢献事業の一環で創設した。西胆振の発展、まちおこしに尽力する個人・団体をたたえ、顕彰している。これまでに写真家・山口一彦さん、ふくろう文庫代表の山下敏明さんが受賞している。

「夢応援」花開く

 室蘭民報社の「まち・ひと活力大賞」の第3回受賞者に選ばれたNPO法人伊達メセナ協会。初代会長で顧問の岩本英男さん(81)、会長の太田和実さん(58)は受賞について「長年の積み重ねが評価された」と喜びを語った。

 メセナ協会は1994年(平成6年)、だて歴史の杜カルチャーセンターの開設を前に発足。メセナといえば企業が芸術文化活動を資金面で支援することを指した時代、協会は草の根の市民が芸術文化事業を企画運営し、個人、法人会員の会費とボランティア活動で伊達市と連携して芸術文化支援をする先駆けだった。その活動を「市民メセナ」と称した。

 「前例がない中、何が正しいのか手探りでやってきた。長く活動を続けてこられたのは思いを同じにした多くの仲間がいたからこそ」。岩本さんはこう実感を込めた。協会の初仕事で同センターのこけら落としとなった伊達緑丘高校演劇部の高文連全道大会優勝記念公演。1カ月足らずで実現させた。千席余りの大ホールは立ち見が出た。今も会場の熱気を思い出す。

 「手法や考え方は人それぞれ。ひとつの夢を追っているところでまとまっている」。太田会長もうなずく。協会の成功はフットワークが軽く、ユニークな考えを持った人材が集まってい るのが大きいという。

 念頭に置いたのは市民の視点に立った活動だった。地域の文化活動への支援を基本に外部の良い芸術を低料金で市民に提供してきた。従来は困難とされた劇団四季、札響、PMFの公演を実現させ、近年は東京スカパラダイスオーケストラ、井上陽水、一青窈、山崎まさよしなど名だたるアーティストの公演が続く。札幌コンサートホールキタラと双璧をなす音響の良さで知られ「演奏者から選ばれるホール」になっている。稼働率はこの規模の施設としては高い50%台を誇る。

 緑丘高演劇部や市民劇団「パラム」をはじめとする市民レベルの活動には資金だけでなく公演全般の運営に携わり、市民の文化活動は大きく花開いた。地域の文化マインドの高揚につながっている。「演ずる側を支援することは、受ける側の満足度を高めることにつながり、将来演ずる側になる人が出てくるかも知れない楽しみがある」と両氏。副賞20万円は市民メセナ活動の充実に生かすことにしている。

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