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苫小牧民報

トマウェーブ、バイオガス発電事業へ進出 食品廃棄物をメタンガス燃料に

6月末の完成を目指し、苫小牧市勇払で建設が進むトマウェーブのバイオガス発電所

 環境事業会社とませいのグループ企業で、産業廃棄物処理や肥料製造を手掛けるトマウェーブ(苫小牧市、沼澤栄社長)は今年から、バイオガス発電事業に乗り出す。食品製造会社から出る野菜など食品廃棄物を発酵処理し、発生するメタンガスを燃料に発電する。市内勇払に建設中の発電所は6月に完成予定で、試験運転を経て8月から本格稼働させ、北電へ売電する計画。また、発酵処理後の消化液を野菜生産の液体肥料として供給する体制も整え、資源を有効活用する食品リサイクルシステムの構築を目指す。

 トマウェーブの渡辺秀敏専務は発電分野への進出について、「廃棄物の有効活用に向け、以前から環境に負荷を掛けない循環型システムの導入を模索していた」と説明。国内屈指のバイオマスプラント運営会社と協力し、新規事業として参画することを決めたという。

 発電所では、道内の食品製造企業や小売業者から出るカット野菜の切れ端など食品廃棄物や野菜の洗浄液などを受け入れて発酵処理し、発生するメタンガスを発電燃料に使用する。メタンガスの生産量は1日当たり2250立方メートル。発電能力は1時間当たり49キロワットで、初年度は約40万キロワットを発電する計画。1世帯当たり年間消費電力3600キロワットで換算すると、約110世帯分に相当する電力で、固定買い取り制度に基づき全量を北電へ売電する予定だ。

 発電所は、市内勇払の同社西側に建設。鉄骨平屋建てで総面積は739平方メートル。原料の受け入れ槽や発酵槽、発電機などの設備で構成する。総工費は約6億円。昨年秋から建設に取り掛かり、今年6月末に完成予定。7月に試験運用を開始し、8月をめどに売電を始める計画だ。

 発電システムについて渡辺専務は「通常の発酵過程では水を加えるが、原料をそのまま発酵槽に投入する道内初の乾式メタン発酵処理方式を採用した」と話す。

 一方、トマウェーブの親会社とませいは、今月2日に農産物生産会社「Smile‐loop」(渡辺健治社長)を設立した。トマウェーブのバイオガス発電所の発酵過程で出た消化液を肥料に、苫小牧市近郊で賃借した農地約4ヘクタールで葉物野菜などを栽培。道内の食品製造企業や小売業者へ生産物を販売し、再び野菜の切れ端など食品廃棄物を発電所で受け入れる循環型システムを構築する。

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