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室蘭民報

室蘭民報・林記者が藍染め体験、伝統文化の奥深さ実感【伊達】

ハンカチを染める作業

 2カ月前、室蘭市に移り住み、隣町の伊達市の特産品が藍染めだと初めて知りましたが、さほど興味は湧きませんでした。それだけ藍染めは見慣れたものなのでしょう。しかし「日本にたった4人しかいない藍師が伊達にいる」と聞き、取材に心躍ります。今回は藍染めを体験しました。

 乾燥したタデ科の藍の葉を発酵させ、染料を作る藍師。伊達市北黄金町にある、道内で唯一の藍師・篠原一寿さん宅を訪ねました。

 「春先は早く、秋や温暖な時間が長い。霜も遅くて悪影響なし。良い季候です」。藍の生産で全国的に有名な徳島、ほかの藍師3人も皆徳島。徳島勢には負けじと、伊達で藍を育てるのは篠原さん。

 曽祖父は明治時代、徳島から北海道に移住。伊達で藍栽培を始めた。それから伊達では藍栽培が盛んになり、最盛期の1889年(明治22年)、作付面積は380ヘクタール以上。

 今から40年ほど前、藍は低迷期を迎え、農家は減少した。篠原さんも牛の畜産農家に切り替えたが、10年後再開。「藍も育てることも好きなんです、有機質の土で育てた藍はより深い色を出す、それがうれしい」と喜ぶ笑顔がまぶしかった。

 では、そろそろ藍染め体験です。伊達市松ヶ枝町の道の駅内にある藍染め体験施設「藍工房」で、スタッフの大和田功さん指導の下、ハンカチ作り。真っ白い布を丁寧に折り畳み、壁に掛けられた100種類以上の木の型から模様を選ぶ。優柔不断な私はなかなか選べません。やっと「白鳥」「花」「ツクシ」を手に取り、布を型で挟んで、あとは染めるだけ。

 不器用な私にも簡単。何より自らデザインしたものを日常で使えるなんてすてきです。藍は洗うほど色がなじみ、使うほど風合いが増す。

 それから1カ月、会社の新社屋竣工(しゅんこう)式の記念品として、藍染めのハンカチをいただきました。ガラスが細かく砕けたような、繊細な柄のあまりの美しさに息をのみました。作ったハンカチはヨレヨレ。きれいにすればもっと映えるだろうとアイロンをかけました。が、さすがにかなわない。藍染め師と藍師の合わせ技に「日本」という深みを感じるのは気のせいではありません。

 大学時代を過ごした京都では、日本の伝統文化として藍染め商品をよく見掛けていました。とはいえ、実際に手に取ることはありませんでした。以前の私は、藍染めの奥深い色味と染める職人の技を、どれだけ知っていたでしょう。

 篠原さんの「育った藍は本当にきれいなんだ。夏に見に来てみるといい」という言葉に胸が弾みます。8月は藍の一番刈り。楽しみで、待ちきれません。

藍師の篠原さんと畑に植える前の藍

完成した、「花」「白鳥」「ツクシ」柄の藍染めハンカチ

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