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根室新聞

ビザなし専門家交流 国後島の「鳥類生息分布図」作成へ【根室】

国後島で鳥類の分布を調査する訪問団と国後野鳥保護区のレンジャーら=国後島鳥類専門家交流訪問団提供

 北方四島とのビザなし交流専門家枠で国後島を訪れていた「国後島鳥類専門家交流訪問団」(白木彩子団長=東京農業大学准教授)が4日、同島のレンジャーとの共同調査を終え、今年度日本側から第1陣となった択捉島ビザなし訪問団の四島交流専用船「えとぴりか」(1,124トン)で根室港に戻った。意見交換会では国後野鳥保護区の野鳥生息分布図の作成と、北海道と国後を往来する渡り鳥について個体数をモニタリングしていくことで合意した。

 今年度最初の専門家交流は鳥類をテーマに、東京農業大学生物生産学科の白木団長をはじめとする日本側の専門家6人と、四島側の国後野鳥保護区レンジャーが参加。調査には市内から市春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターの古南幸弘レンジャーも同行した。  調査は、国後島と北海道を往来する渡り鳥に関する情報交換と、四島との共同経済活動で重点項目の一つに挙げられている「風力発電」と鳥類保全の両立について意見交換することを目的に実施。1日に根室港を出発、2日と3日に国後島で現地調査を行った。

 島では国後と根室の往復航路で海鳥の調査を行ったほか、国後野鳥保護区でシマフクロウ、オジロワシ、ノスリ、ハヤブサ、シギ、チドリ、ウトウ、ガン・カモ類などの生息を調査。これまで蓄積された既存データも合わせて、今回新たに「鳥類生息分布図」を作成することで合意し、同保護区の鳥類生態系を明らかにする貴重な資料として完成を目指す。

 一方、風力発電については、島側では野鳥との衝突被害を詳細に調査していないため、実態は把握できなかった。白木団長によると、同保護区レンジャーは野鳥保全との両立に高い関心を持っており、島側は「鳥類の保全に問題がないよう要請しながら、慎重に進めていきたい」と話しているという。

 訪問団は古釜布近郊の海岸線にある丘上の風力発電建設候補地2カ所を同レンジャーの案内で視察し、「仮にオジロワシ等が生息していた場合、発電施設との衝突事故発生は考えられる」とした。その後の討論会では、全体の振り返りと、今後も共同調査を続けていくことを約束した。

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