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名寄新聞

小惑星ファエトン観測・日本で唯一、名寄で実現

小惑星ファエトンの高い偏光度を可視化した説明図=国立天文台提供=

 なよろ市立天文台(村上恭彦台長)業務係長の内藤博之さんが2日に会見し、ふたご座流星群の母天体となっている「小惑星ファエトン」の名寄での観測を通じ、他の太陽系天体と比較し、偏光度が非常に高いという研究成果を報告した。これは国立天文台などで構成される国際研究チームが行った研究で、内藤さんは「高緯度にあるとともに、観測機材が整った名寄市立天文台だからこそ実現できた観測」と説明する。この研究成果は英国の科学雑誌に掲載(6月27日)された。

 同天文台によると小惑星ファエトンは、直径約5・7キロメートルで、12月中旬に見られるふたご座流星群の母天体として知られる。地球にも接近する地球近傍天体で、太陽系の形成や進化の鍵を握っているという。内藤さんは「流れ星の母天体は通常彗星と言われている。小惑星は岩石でできていて、ちりなどをまき散らしていないと思われているが、ファエトンに限っては周りにダストをまき散らすなど、活動的小惑星として注目されている」と説明。

 名寄のピリカ望遠鏡を用いて行われたファエトンの偏光観測は、なよろ市立天文台、国立天文台、千葉工業大学、ソウル大学、北海道大学などで構成される研究チームが、2016年9月中旬から11月上旬にかけて実施。ファエトンが反射する太陽の光を観測したところ、他の太陽系天体に比べて非常に偏った光りであることが判明した。

 これは光りを縦波と横波に例えた場合、一般的な天体から反射された太陽の光りを観測すると、縦波、横波の割合はほぼ同程度(偏光度が低い)であることに対し、ファエトンが反射した光は縦波の割合が少なく、これまで知られていた天体で最も偏光度が高いことが明らかとなった。

 近い将来、日本の探査機がファエトンの近傍へ達し、観測する計画も進められている(2022年打ち上げ予定)とのことで、内藤さんは「今回提起された疑問を含め、この天体の謎の解明が期待される」としている。

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