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室蘭民報

「むかわ竜」国内最大8メートルの全身骨格を公開【むかわ】

「むかわ竜」について解説する小林快次准教授

 北大総合博物館とむかわ町穂別博物館は4日、町内穂別地区で発見され、研究が進められている7200万年前の「ハドロサウルス科恐竜」(通称・むかわ竜)化石のクリーニングが終了したことを受け、報道陣に全身骨格を公開した。約8割(体積ベース)を超える化石がそろった、推定全長約8メートルの国内最大の全身骨格であることが「むかわ竜」の全体像が明らかになった。

 研究を指揮する小林快次准教授は「(新種の可能性は)非常に高いのではないか」と述べ、プロジェクトチームで本格的な研究にはいったことを明らかにした。

本格研究に着手

 北大総合博物館とむかわ町穂別博物館は4日、4年半をかけた「ハドロサウルス科恐竜」(通称・むかわ竜)化石のクリーニングが終わり、255個の骨のうち6割の部位が特定できたことを発表した。同博物館の小林快次准教授は「むかわ竜は日本の恐竜研究史において最大の発見であり、世界でもトップクラスの化石」と述べた。今後の焦点となる新種恐竜の可能性については「(既存のハドロサウルス科恐竜化石とは)異なる特徴の骨格も見つかっている。非常に高いのでは」と期待を持たせ、プロジェクトチームを立ち上げて本格的な研究に着手したことを明らかにした。

 発表によると、2013年(平成25年)から3年間の発掘で回収した約6トンの岩石を4年半でクリーニングした。255個の骨で構成されているが、これまでに157個の特定に成功した。具体的には頭骨21個(骨の数42個)、首13個(同13個)、しっぽ44個(同70個)、前足25個(同46個)、後ろ足28個(同46個)など6割ほどの化石を確保。体積では8割を超える全身骨格であることが確認された。

 国内で50%以上の化石が保存されていたのは、福井県勝山市の「フクイベナトール」のみ。全長は2・5メートルで、白亜紀前期(約1億4500万年前~1億年前)に活動していた小型の肉食恐竜。「むかわ竜」は8メートルあり、3倍以上も大きい国内最大の全身骨格恐竜化石。さらに、植物を主食に陸上で暮らしていたハドロサウルス科恐竜が海の地層から見つかったのは国内初。

 新種恐竜の期待が高まる中、6月には5、6人の国内外の研究者でプロジェクトチームを結成し化石の解析を進めているという。小林准教授は「クリーニングが終わり、研究のスタートラインに立った。これまでと違う骨の形も見られることから、成果を出していきたい」と語った。

 ハドロサウルス科恐竜は50種類以上に分けることができるが、サウロロフス亜科とランベオサウルス亜科の2グループに分類されるという。ユーラシア大陸や北米、南米大陸に生息していた。国内では兵庫県洲本市や熊本県御船町でも化石が見つかっている。

「全貌を明らかにしたい」

 「むかわ竜の全貌を明らかにしたい。とても緊張しています」。小林快次北大准教授は責任の重さを実感しながらの研究を強調する。それでも「新種の可能性は高い」と自信ありげに記者の質問に答えるところが、プロジェクトチームを率いる「イーグルアイ」の強みだ。

 恐竜化石を追い求め、世界各地をフィールドに研究を続ける小林准教授。改めて、むかわ竜について問われ「世界規模の全身骨格化石であり、日本の研究史において最大の発見である」。スーパー化石の研究に誇りを持ち、全力投球するとの意気込みが伝わってきた。

 「むかわ竜」を地域資源と位置付け「恐竜ワールド構想」を掲げる竹中喜之町長は「地方創生のシンボルであり、子どもたちの未来を見据えた取り組みを進めていきたい」と恐竜を核としたまちづくりに自信を見せる。今後は、町穂別博物館の建設や国の天然記念物指定、商品開発など構想を実現するための歩みが続く。

 また、2003年(平成15年)4月、穂別地区の林道から十数メートルの高さにある崖の地層(白亜紀後期の約7200万年前)から、13個並んだ尾骨を発見した町内のアマチュア化石収集家、堀田良幸さん(68)は「子どもたちのために、町の活性化のために使ってほしい。最初はワニかと思ったから恐竜と聞いて夢のようです」と語った。

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