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苫小牧民報

むかわ竜骨格の全体像明らかに 世界レベルの貴重な標本

報道機関に公開されたむかわ竜の全身骨格。足元に北大の小林准教授(左)と発見者の堀田さんが横たわる=4日、旧仁和小体育館

 むかわ町穂別地区で約7200万年前(白亜紀後期)の地層から見つかった大型草食恐竜ハドロサウルス科の化石(通称・むかわ竜)について、北海道大学総合博物館と同町穂別博物館は4日、岩石を削って化石を取り出すクリーニング作業の終了を発表し、骨の約6割がそろった全身骨格を穂別の旧仁和小学校で報道機関に公開した。恐竜の全身骨格としては日本最大。両博物館は今後、生態や新種の可能性を含めて詳しく調査研究を進める。

 化石は2003年4月に町内の化石収集家、堀田良幸さん(68)が発見。その後、両博物館が1次、2次の発掘調査を行い、化石を調べたところ、推定で体重約7トン、体長8メートル超の恐竜全身骨格と判明。恐竜が最も栄えた白亜紀後期(約1億年前から6600万年前)に生息した草食恐竜の全身骨格の発見は日本初という。

 両博物館は13年からクリーニング作業に取り組み、17年4月には国内最大級の全身骨格と判明。クリーニングをさらに進めたところ、ハドロサウルス科恐竜が持つ255個の全身骨格のうち、約6割の157個を特定した。全骨格の体積の8割を超える骨がそろい、恐竜の全体像がより明らかになった。

 記者会見で、発掘調査に当たった北大総合博物館の小林快次准教授(古脊椎動物学)は「かなりの骨がそろい、世界規模の標本。むかわ竜は日本の研究史の中で最大の発見だ」と強調。骨の特徴から新種の可能性が高いとし、「研究チームをつくったので、できるだけ早くむかわ竜の意味、重要性を発表できるよう全力を注ぎたい」と力を込めた。

 竹中喜之町長は「まさに完全版の姿となった。多くの関係機関、団体とさらに連携しながら、まちの活性化につなげたい」と意気込み、化石を見つけた堀田さんは「恐竜の化石には夢がある。一人でも多くの子供に化石を見てもらいたい」と述べた。

 化石は10月6、7両日、同町の穂別町民センターで、同月27、28両日に四季の館たんぽぽホールで一般公開される。時間は両会場とも午前10時~午後4時。入場無料。

 ハドロサウルス科恐竜

 白亜紀後期の草食恐竜。口の奥に無数の小さな歯が並ぶ「デンタルバッテリー」と呼ばれる構造で、効率良く餌を確保できるという特徴を持つ。ユーラシアや北米、南米など幅広い地域に生息していたとみられる。世界各地で化石が発見されているが、穂別のように海の地層から見つかるのはまれ。同科の恐竜は50種類以上あるとされる。

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