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室蘭民報

台風や地震…伊達市農協の農業被害は3600万円【西胆振】

強風でゆがんだハウスを修理する福原さん=11日午前、豊浦町大岸

 台風21号が5日未明、本道に最接近し、12日で1週間がたった。記録的な暴風雨は、胆振西部の各地で、作物が倒れたり、実が落ちてしまう「倒伏」や「落果」などの農業被害をもたらした。翌6日には胆振東部地震が発生。停電が長期化し、酪農家は生乳の廃棄を余儀なくされた。農業被害額は台風、地震合わせて伊達市農協分だけで約3600万円に上っている。

 「日照不足に台風、そして地震…こんなことは初めてだ」と50年近く大岸で農業に従事する福原芳美さん(64)は声を落とした。台風21号の被害が集中した豊浦町大岸地区。福原さんもハウスや物置のシャッターの破損、トラックの窓ガラスが割れる被害を受けた。

 ハウス14棟でイチゴやユリを栽培している。台風に備えビニールを外したが、妻面と呼ぶ入り口部分は風に押されるように支柱が折れ曲がり、骨組みごと飛ばされたハウスもあった。

 復旧作業は6日の地震による停電でパイプを切断する器具が使えず、思うように進んでいない。イチゴは強風で葉が傷み来年の収穫に影響が出そうだ。ユリは流通が滞っているため「値段は通常の半分以下では」。水稲は被害を確認していないという。それでも「胆振東部は用水路もだめ、畑も地割れしている状況で、どうのこうの言ってられない」と被災地を思いやった。

 とうや湖農協によると、台風21号の暴風雨で、菜豆類は約50ヘクタールで成熟期を迎える前に倒伏。11月上旬に収穫期を迎えるナガイモは肥大期を迎える時期だったがツルが切れ、落葉などを含め被害面積は約7ヘクタールに上る。リンゴは全体の約1割程度が落果。スイートコーンは倒伏が目立った。農業施設の被害は大岸地区が目立ち、ハウスの全壊は7棟、半壊は7棟。

 同農協の担当者は「今年は日照不足も深刻化しており、全体的に特に厳しい。例年より採れている品種はないだろう」と表情を曇らせた。

 伊達市農協のまとめによると、全体の被害額は1800万円に上る。被害面積は37ヘクタールで、スイートコーンが約20ヘクタール、キャベツが5・0ヘクタール、水稲が4・4ヘクタールを占め、大半が倒伏だった。施設の被害は、ハウスのビニール破れを中心に49件。

 台風の通過からほぼ1日たった6日未明の胆振東部地震では直後に発生した停電の長期化で出荷先の乳業工場が操業を停止したため、牛乳の原料となる生乳を捨てる牧場が少なくなかった。伊達市農協では6、7の両日、酪農家32軒が生乳計60トンを処分し被害額は約1800万円。とうや湖農協も18軒が21・6トンを処分した。

 酪農には電気が欠かせない。搾乳機や生乳を冷やす「バルククーラー」や牛舎の扇風機は電気で動く。各酪農家は停電が続く中、非常用の発電機を使って搾乳作業を続けた。乳牛は毎日2回の乳搾りをしないと体調が悪くなってしまう。出荷のめどが立たなくても搾乳は止められないという。

 伊達市農協管内では、酪農家のうち発電機を持つのはわずかだった。使わない時間帯にほかの酪農家に貸し出したり、同農協などが業者からレンタルするなどして順番に使い、乳房炎の発症などの事態は免れた。

 また、とうや湖農協は、被災地のとまこまい広域農協からジャガイモの選果依頼の打診があるという。

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