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函館新聞

リゾクトニア菌の新グループ発見 道南農試・三澤さん 国内20年ぶり【北斗】

国際誌の表紙に採用される写真が載った論文を手にする三澤さん

 【北斗】道総研道南農試研究主任の三澤知央さん(45)が、土壌中に生息する植物病原菌「リゾクトニア菌」について、新グループ(DNAに基づく分類群)を発見した。国内で新グループが見つかったのは20年ぶりで、北海道に由来し「Clade(クレード)HK」と命名。論文が11月発行の日本植物病理学会の国際誌「ジャーナル・オブ・ゼネラル・プラント・パソロジー」に掲載され、インパクトのある論文として表紙への採用も決まった。

 三澤さんは2004年に道南農試に赴任後、06年からリゾクトニア菌の研究に心血を注いだ。イネ紋枯病やジャガイモ黒あざ病、テンサイ根腐病など多くの植物病害を引き起こす重要病原で、世界には約30グループ、日本には18グループが分布しているという。三澤さんが全国各地の菌を調査したところ、新グループ菌は現段階で北海道にのみ生息していたため、クレードHKというグループ名を付けた。

 三澤さんが筆頭著者を務めた論文が同誌に載るのは今回で10回目で、英文8ページで研究成果が紹介される。論文は8月31日にウェブ上で公開済みで、同誌には1号あたり約10本の論文が掲載されるが、強烈な印象を与えたとして初めて表紙に起用される。

 日本では「Subset(サブセット)1」(従来菌)というグループが存在する。三澤さんによると、従来菌の培養菌叢(ばいようきんそう)(培地上で培養した際の見た目)は明瞭な輪紋を形成するが、クレードHKは輪紋が不明瞭~未形成。また、クレードHKは30度(高温)での菌糸の生育が従来菌より良好で、従来菌とDNAの塩基配列が2~3%異なることが分かった。

 三澤さんは今回の発見について「『従来菌より病原性が強い』『感染できる作物の範囲が広い』など農家にとってデメリットになる性質はない」と強調した上で「病害診断を手掛ける研究者や技術者に役立つ」と話す。北海道以外でのクレードHK菌の分布に関し、自ら調査することは困難なため、論文を読んだ他県の研究者の間で調査が広がればと期待している。

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