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日高報知新聞

アイヌ伝説の岩崩落【平取】

堤体から見た“熊の姿岩”のある対岸の景観

【平取】沙流川の二風谷ダム対岸にあるアイヌ民族の伝説の岩として知られる「ウカエロシキ(熊の姿岩)」が、9月6日の胆振東部地震で崩落した。国指定の重要文化的景観の構成要素として文化的価値の高い存在だけに、同町は「自然災害とはいえ、非常に残念」と落胆の色を隠せない。

 ウカエロシキは、沙流川流域のアイヌ文化を今に伝える景観として、2007年に国指定文化財の重要文化的景観のひとつとなった。

 今回の被害をうけて町教委は、文化庁など関係機関と協議し、景観変更の手続きを進める考えだ。

ダム管理所左の案内板

 沙流川左岸、ダム管理所の左端に設置されている案内板には「大昔、オキクルミカムイという神様が弓矢を持って狩りに出かけました。山を歩いていると親子三頭連れの熊を見つけ、さっそく矢を向けました。すると、その親子熊はさっさと逃げ始めて、いくらオキクルミが追いかけても追いつきません。腹を立てたオキクルミは“神である私の矢を受けようともせず逃げるのなら、走っている姿をそのまま岩にしてやる”と言いました。すると今まで走っていた三頭の親子熊はあっという間に岩になってしまったということです。」

 「春先から秋まで草や木の葉がある時は別として、木の葉の無い季節に熊の姿岩の右後方から見ると、熊の姿そっくりそのままです。特に三頭のうちの一番うしろの熊は、頭の部分、鼻、口、耳、背中、後足の裏まではっきり分かります。これほどはっきりと熊に似た形の岩は、道内には他にないでしょう」(出典:二風谷の地名)―と記され、同町の“いにしえ”のロマンを今に伝える町の人気スポットのひとつになっていた。

 町立二風谷アイヌ文化博物館の森岡健治館長は「崩れたのはとても残念だが、仕方がない。以前の姿を伝えながら、災害の記憶する場として守っていくことも重要だと思う」と話し、広域災害をもたらした地震はアイヌ文化にも打撃を与えた。

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