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函館新聞

旧相馬家住宅 国の重文に 笹浪家米蔵・文庫蔵を追加【函館 上ノ国】

港町函館の街並みを引き立てる洗練された意匠の和風住宅として評価された旧相馬家住宅

【函館、上ノ国】国の文化審議会(佐藤信会長)は19日、重要文化財(重文)として、函館市元町33の旧相馬家住宅2棟(主屋、土蔵)を新規指定、上ノ国町上ノ国の重文「旧笹浪家住宅」に付属の米蔵・文庫蔵1棟を追加指定するよう、柴山昌彦文部科学相に答申した。官報告示を持って正式登録される。

 旧相馬家住宅は、1907(明治40)年8月の大火後に函館屈指の実業家、相馬哲平(初代、1833~1921年)が建てた住宅で、08(同41)年から数年かけて完成した。主屋は木造平屋一部2階建て。内外ともに和風意匠を基調とし、主座敷の床柱にみられるひのきなど良材を使い、付書院の欄間の鳳凰の透かし彫りなど、随所で美しい装飾が見られる。玄関脇の応接室は下見板張の外壁、天井の中心飾りなど洋風となっている。近代の函館における意匠が優れた住宅としての高い価値が認められた。

 建物は高台に位置し、和風庭園越しの眼下には函館港と、旧イギリス領事館や相馬哲平が経営していた会社の社屋を眺めることができる。2009年10月には伝統的建造物に指定されている。

 市内の重要文化財は同住宅で10件目(建造物6件、彫刻1件、考古資料3件=国宝「土偶」を含む)。相馬哲平ゆかりの建物では、旧函館区公会堂が1974年に指定されている。

 一方、上ノ国町の旧笹浪家住宅は、ニシン漁で栄えた旧家で、19世紀前半に五代目久右衛門が建てたといわれる主屋、1885(明治18)年建築の土蔵は1992年に重要文化財に指定されている。

 米蔵・文庫蔵は1848(嘉永元)年の建築で、2002年に大規模な修復が完了。土蔵造2階建て、切妻造で、北側を文庫蔵、南側を米蔵として使用した。屋根の下地に樺(かば)ぶきが使われるなど地域的特色も見られ、笹浪家を構成する重要な建物として一体的に保護するため追加指定し、現存する旧笹浪家の建物すべてが重文となった。

 同町在住で、旧笹浪家の管理人を務める小滝あけみさん(70)は「これからも当時の貴重な建物や収容物をしっかりと守りながら、多くの人たちに歴史を伝えていきたい」と話す。同町教委文化財グループの塚田直哉主幹学芸員は「上ノ国にこのような歴史的遺産が存在することを知らない人は多い。広くPRすることで、地域の活性化にもつなげていきたい」と意欲を見せている。

 同町内の重要文化財は旧笹浪家のほか、建造物では上国寺本堂、考古資料では史跡の上之国勝山館跡出土品が指定されている。

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