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苫小牧民報

仮設住宅に入居開始 被災者の生活再建へ第一歩

むかわ町に完成した仮設住宅に家財道具を運び込む町民=1日午前9時45分ごろ

 胆振東部地震で被災した厚真、安平、むかわの3町で応急仮設住宅計130戸が完成し、自宅が全半壊するなどした被災者が1日、入居を始めた。被災地では夜間の冷え込みが厳しくなってきており、本格的な冬の到来を前に、道が建設を急いできた。地震発生から6日で2カ月を迎える中、避難所などに身を寄せていた被災者は、生活再建に向けて一歩を踏み出す。

 安平町追分地区にある仮設住宅には、午前9時前から被災者らが鍵を受け取りに続々と訪れ、町健康福祉課の職員から部屋の設備や使い方などの説明を受けた。早速、布団など家財道具を運び込む光景も見られた。

 同地区のホームヘルパー清野玲子さん(53)は犬と猫を飼っているため、これまで半壊になった自宅に暮らしてきた。「お風呂もトイレも使えず、隙間風もある。寒くなり不安だった。ようやくゆっくりできる」と話し、一家3人で暮らす3Kタイプの仮設住宅への入居を喜んだ。長女でパート従業員の沙也香さん(30)も「狭いと聞いていたが意外と広い。弟も一緒に暮らしていくが、これでお正月が過ごせる」と笑顔を見せた。

 同地区の理容業で自宅兼店舗が大規模半壊となった三宅弘光さん(65)は、妻の真理子さん(65)と高校2年の孫(17)と3K住宅で3人暮らしを始める。三宅さんは「避難所は寒かったが、これで暖かく過ごせそうだ」と室内を見渡し、真理子さんも「年末は家族みんなで生活の再建などこれからの暮らしについて考えたい」と話した。

 避難所暮らしを続けた同地区の川瀬忍さん(66)と妻の僚子(ともこ)さん(68)は今週末から2DK仮設住宅での生活を始める。川瀬さんは「屋根のある家での暮らしに戻った感じがして、うれしい」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 むかわ町でも同日、被災者への鍵の引き渡しを開始。竹中喜之町長は午前9時前に役場に受け取りに来た人たちに直接鍵を手渡し激励した。

 町内で新聞販売店を経営している工藤弘さん(65)は自宅と作業場が全壊し、妻愛子さん(60)、長男隆史さん(31)と町内の親戚宅に身を寄せていた。「世話になりっぱなしで申し訳ないという思いがあったから、鍵をもらってほっとしている」と言い、親戚や知人と共に衣類や食器などを詰め込んだ段ボール箱を続々と仮設住宅に運んだ。

 6畳1室と4・5畳2室にキッチン、浴室、水洗トイレが付いた3Kの室内は南向きで日当たりが良い。工藤さんは「仮設住宅とはいえ、家族の居場所ができた。気持ちも新たに入居期限の2年間で新しい住まいを見つけたい」と前を向いた。

 厚真町でも同日午後3時から鍵を順次引き渡した。

 85戸が建設された厚真町では、家族の人数が多い一部世帯が分散して入居し、計80世帯(約170人)が仮設住宅で暮らし始める。安平町では20戸建設したが、当初は18戸に18世帯(39人)が入居。むかわ町は25戸に25世帯(48人)が入る予定で、3町を合わせて計123世帯に128戸の仮設住宅が提供される。住宅は1DK~3Kの3タイプを用意。被災地では真冬の冷え込みが極めて厳しいため、断熱材を厚くするなどし、室内の保温性を高めた寒冷地仕様となっている。

 入居できる期間は2年。半壊以上の住宅被害に遭った人などが対象で、罹災(りさい)証明書が必要となる。3町ではさらに、トレーラーハウスも含めた仮設住宅計93戸を建設中で、今月末にも完成する予定だ。

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