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室蘭民報

看護学生死亡交通事故が8日初公判、遺族出廷へ【登別】

裁判の日程が決まり、博子さんが事故現場に供えたバラの花=10月20日、登別市若山町

 登別市若山町で昨年11月27日、近くに住む看護専門学校生の森口修平さん=当時(19)=が乗用車にはねられ、死亡した事故から、間もなく1年を迎える。自動車運転処罰法違反(危険運転致死)と道交法違反(酒気帯び運転)の罪に問われた同市内の男(40)の初公判は8日、札幌地裁で開かれる。裁判を前に父の幹博さん(56)、母の博子さん(56)、3学年離れた兄の達矢さん(22)が、室蘭民報の取材に応じた。「修平の悔しさを、伝えたい」

 「お母さん、頑張るね」。今年10月19日午後。登別市若山町2の道道沿いで、博子さんは、車道に向かって立ち、突然命を奪われた修平さんへ、静かに呼び掛けた。歩道の片隅には、一輪の白いバラをホットカフェラテとともに添えた。

 事故後、博子さん自ら現場へ足を運んだのは、この日が初めて。そばに自宅があるにも関わらず、車を運転する際もなるべく通らないように―と、避けていた交差点だ。ようやく初公判の日程が決まったことを受け、法廷に立って闘うことを伝えたかった。

 バラの花は一家のシンボル。修平さんは友人を自宅に招く際、ウッドデッキ前にある「(博子さんが大切に育てていた)白やピンクのバラが目印だよ」と伝えていた―という。

   

 「時間が経てば、少しずつ心は落ち着いてくるのかと思っていたけれど、寂しくて悲しいのはずっと変わらない」。今はもういない…と分かっていても、博子さんは修平さんの好物だった菓子や肉を「食べさせてあげたい」と、つい買ってしまう。

 事故から半年以上が過ぎたある日。博子さんは達矢さんに「幸せになってはいけないのかな」と抱える苦しみを吐露した。「俺たちが幸せにしてあげるから」。達矢さんの妻・ももさん(23)のお腹には新しい命が宿っていた。「頑張らなきゃいけないなって思ったんです」。博子さんは声を振り絞った。

 消防士である達矢さんは事故当時、消防の無線で自宅近くで事故があったことを知った。「今でも無線が入ると、事故の日のことを思い出してしまう。だけど悲しんでいたら、修平だってあっちで元気にやっていけない。なるべく明るく振る舞おうと思ったんです。職場の仲間にも支えられました」

 弟の好きだったアーティストのライブに母を連れていったり、修平さんの写真を持ち歩いたり。今でも修平さんが「そばにいる感覚」を大切にしている。

   

 今年4月、幹博さんは転勤で勤務先の留萌を離れ、家族の暮らす登別に5年ぶりに戻った。「今でもそばに修平がいる」。起床後、出勤時、帰宅時、就寝前。長い間離れて暮らしていた修平さんに、日々のあいさつは欠かさない。「本当に良い子でした。被告を憎む気持ちは、ずっと変わることはない」と静かな口調に怒りを込めた。

 裁判で家族らが直接参加し、証人尋問や被告人質問を行うことができる「被害者参加制度」。幹博さんと博子さんは法廷に立つことを決めた。「どんな子であったか、どんなに大切な子であったか。夢に向かって努力してきた修平がどうして命を落とさなければいけなかったのか。悔しさを伝えてあげられるのは私たちしかいない」

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