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室蘭民報

旧絵鞆小体育館棟解体で支持や残念が交錯【室蘭】

売却せず解体となる旧絵鞆小学校体育館棟(左)

 室蘭市教委は8日、公募していた旧絵鞆小学校円形校舎を売却しないと発表した。体育館棟購入に応募した市民団体の提案は、資金計画や管理面が不透明だったことを理由に退けた。今後、解体に向けた調整に入る。市教委の決定に市民や団体関係者から安全確保を望む意見と残念の声が交錯した。

 市教委によると、団体提案内容は校舎の安全運営管理と資金面を問題視した。体育館棟解体は2019年度内に行う。手法は未定。文化財包蔵地部分がある跡地は、保護の観点から保存し、体験学習や交流の場として整備を進める。

 行政側の決定に周辺住民からは早期解体を望む意見が聞かれた。祝津町会の大友勇会長は「上手に活用してもらいたいと思っていた」と校舎保存への理解を示す一方、「老朽化し屋根も傷んでいる。長く放置されるのは困る」と話した。

 別の住民は「市教委の判断は現実的な結論だ。使用していないプールやグラウンドなどにごみがたまっている。歴史的な価値があるから残すという前に、学校周辺の環境整備が先ではないか」と指摘する。

 保存に動いた市民団体には落胆が広がった。旧絵鞆小保存活用プロジェクトの三木真由美代表は「たくさんの協力や励ましをいただいたが、力不足だった」と肩を落とした。耐震性のある校舎棟については「室蘭の縄文遺跡や豊かな自然をPRする拠点として活用してほしい」と望んだ。

 「あまりにも早い決定に驚いている」と語った、同校卒業生でインターネット上で署名運動などを展開した「旧絵鞆小学校保存活用ラボ」の村田正望、関浩勝両代表。村田代表は「厳しい公募条件の中で唯一、手を挙げた市民団体の思い、市の新しい可能性をくんでもらえなかったのは残念」と語った。

 旧絵鞆小校舎は1959年(昭和34年)建築。2015年(平成27年)に閉校後、耐震性のない体育館棟は使用していない。耐震強度を有する校舎棟(市教委絵鞆庁舎)は市教育研究所や学校適応指導教室として活用。市が将来の財政負担を見据え「あり方」を検討していた。

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