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室蘭民報

新日鉄住金室蘭が高炉改修発表…ニュースの軌跡2018【胆振】

19年ぶりの改修が決まった新日鉄住金室蘭製鉄所の第2高炉

 2018年(平成30年)も残すところ3週間余り。地域を襲った胆振東部地震や、室蘭港にとって朗報となった川崎近海汽船の宮蘭フェリー就航、白鳥大橋20周年など、取材した記者の視点からニュースを振り返る。

 新日鉄住金(東京)が、室蘭製鉄所構内の北海製鉄が所有する第2高炉の改修を発表した。炉容積は現状からわずかに拡大し、最新の保守管理システムが導入され2020年秋にも火入れする計画。アジアを中心に拡大が期待される自動車需要への対応を強化する。今後20年の操業継続も確保され、朗報に地域も活気づいている。

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 高炉は、炉の頂部から原料の鉄鉱石とコークスを交互に装入し、高温の熱風を吹き込んで燃焼したコークスから発生するガスによって鉄鉱石を還元し、銑鉄を取り出す製鉄所の心臓部。高炉の停止は操業がストップすることを意味する。一般的に高炉の寿命は20年前後とされ、01年(平成13年)に改修した第2高炉は更新時期が迫っていた。

 台頭する中国など新興国との競争激化で、日本の高炉メーカーは老朽設備の更新や集約を進め、コスト競争力を高めている。同社は君津(千葉)で高炉を1基休止したほか20年度末までに八幡(福岡)にある小倉地区の高炉1基も休止する予定。この小倉地区への鋼片供給を室蘭が担うことも改修の決め手となった。

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 室蘭は特殊鋼棒線の製造拠点として好調な自動車需要を背景にここ数年はフル生産態勢が続いている。国内は人口減少や車離れなどで需要は緩やかに縮小する見込みだが、世界的にはアジアや新興国を中心に販売は拡大する予想。特殊鋼の需給はさらにひっ迫すると予想されている。

 改修で炉内容積は拡大するが、粗鋼生産量は現状水準を維持する。構内進出企業は、新鋭設備による生産性向上の効果を見込む。

 高炉から溶銑供給を受ける三菱製鋼室蘭特殊鋼は、20年度まで5カ年計画で老朽設備の更新などリフレッシュ投資・戦略投資を進めている。連続鋳造機2次冷却装置の更新など、老朽設備更新による安定操業やコスト削減を図り、20年度で年5億円の純メリット額を見込む。

 室蘭特殊鋼は、主に建設機械や産業機械の部品に使う高強度で耐久性の強い製品を製造する。中国など海外で活発なインフラ投資や資源開発で建設機械市場も拡大し、同社もフル生産が続く。同社は「リフレッシュ投資・戦略投資と合わせ、信頼性の高い製品の造り込みに軸足を置く」と高炉改修でさらなるコスト競争力、室蘭コンビナートの基盤強化に期待する。
(本社報道部・菅原啓)

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