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室蘭民報

高野次郎の世界見て、1月4日から作品展【室蘭】

1968年「シャルトル」(油彩、F30号)

1969年「パリ朝市」(油彩、F60号)全道展会員推挙作品

1943年「鳩子夫人」(デッサン、24.5×18センチ)

1945年「縫い物をする夫人」(デッサン、37×28センチ)

 室蘭美術協会創立会員で、戦前から室蘭の文化向上に貢献した画家、高野次郎氏(1905~86年)の作品展が、来年1月4日から室蘭市幸町の市民美術館で開かれる。戦時中のデッサンや晩年のパリ遊学で描いたカラフルでモダンな油彩が計40点並ぶ。作品の一部を紹介する。会期中の1月14日は会場で、高野氏の作品集発刊を記念したコンサートを催す。

 東京都出身の高野氏は、著名な画家を多く輩出した川端画学校に通った。1925年室蘭の栗林商会に入社。47~67年の5期にわたり市議会議員、うち53~63年に議長を務めた。82年室蘭市特別功労者を受賞。絵画では35年の室蘭美術協会創立に参画し、62年から会長。独立展会友、全道展会員。68年に同社を退社し、同年と73年の2回、パリに遊学した。75年から室蘭文化連盟会長。

 遺作の油彩は室蘭市民美術館で13点、同館をささえる会で350点余りを所有する。スケッチブックは150冊を超え、古くは29年の和綴(と)じのものもある。スケッチは戦時中の和服姿や防空頭巾をかぶった女性、子どもなど身近な家族や生活、風景が多く描かれている。パリ遊学時代は作品が最も伸びやかな時期で、パリの街並みなどをカラフルにモダンに表現。晩年は住んでいた知利別町の風景や花を主に描いた。

 高野氏と交流があり、作品集の編集作業を担った館長の工藤善蔵さんは「日常的にデッサンした勉強家。無駄をそぎ落とし、洗練された色彩、構図に高野作品の神髄が見られる」と語る。「著名な画家と交流を持ち、中央画壇の息吹を室蘭に伝え続けた。その画業を後世に伝えたい」と話し、多くの来場を呼び掛けている。

 会期は来年3月3日まで。入館無料。コンサートは1月14日午後2時から。出演は室蘭の演奏団体「アンサンブル・ムジーク室蘭」のメンバーで、室蘭出身のバイオリニスト、吉井眞琴さん=埼玉県在住=ら。吉井さんは高野氏の孫に当たる。鑑賞無料。問い合わせは同館、電話0143・22局1124番へ。

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