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函館新聞

文芸誌「視線」第9号発行 過去最大ボリュームに【函館】

文芸誌「視線」の最新号を完成させた編集長の和田さん

 函館の文芸同人「視線の会」が発行する文芸誌「視線」の第9号が完成した。客員同人で、国際啄木学会元会長の近藤典彦さんが「郁雨は啄木最悪の友となった-絶好とその後の真実-」と題して特別寄稿。詩や短歌、小説、童話、評論と幅広く、過去最大のボリュームある1冊となった。

 近藤さんの評論は、石川啄木の妻節子と、啄木を物心ともに支援した宮崎郁雨(大四郎)との関係を1911(明治44)年6月と9月の出来事を中心に再検証する内容。編集長で元市文学館館長の和田裕さん(71)は「郁雨と節子が深い関係にあったことは以前から言われていることだが、啄木の日記に基づいて検証した。『興味深く読んだ』と読者からの反響が多い」と話す。

 元道南歌人協会会長の俵祐二さんは啄木の短歌を用い、函館の芸妓が歌った「函館さのさ」のいわれについての随想を執筆。水関清さんは随想以外にも、「万引き家族」(是枝裕和監督)など3作品の映画評論を書いた。麻生直子さんは詩集「端境の海」から「降り積もる霧の砂」、鳴海公美恵さんは「氷点橋」と題して短歌十首を寄せた。小説は5人が心境小説などを書いた。

 次号は2010年の復刊から10冊目となる。和田さんは「郷土に根ざしたゆかりのある作品を載せていきたい。第10号では青函連絡船についての作品を載せたい。書いていただける方がいればご連絡をいただければ」と話している。

 A5判、200ページ。300部発行。一部500円で、三省堂書店川原店(川原町4)で販売している。問い合わせは和田さん(0138・32・6844)へ。

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