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のぼりべつクマ牧場に生活を伝えるチセ新しく【登別】
室蘭民報 - 2017/09/14 11:19
のぼりべつクマ牧場にあるアイヌ生活資料館・チセの改築作業が終了した
 のぼりべつクマ牧場(登別市登別温泉町、原真支配人)が進めていたアイヌ生活資料館のチセ(アイヌ民族の伝統的家屋)の改築作業が終了した。13日に現地で改築祝いの儀式チセノミが行われ、関係者が工事の無事終了に感謝の祈りをささげ、アイヌ文化の一層の普及を誓っていた。
チセノミで祈りをささげる参加者
◆――アイヌ文化の普及に期待

 のぼりべつクマ牧場(登別市登別温泉町、原真支配人)が進めていたアイヌ生活資料館のチセ(アイヌ民族の伝統的家屋)の全面改築が終わり、13日には祝う儀式(チセノミ)が厳かに執り行われた。今月中には内部の展示準備も終える予定。2020年には白老町に民族共生象徴空間が開設され、アイヌ文化への理解促進が期待される中、生活用具を展示する同資料館のチセに一層関心が高まりそうだ。

 チセのあるユーカラの里(アイヌコタン)は、明治初期の生活様式を忠実に再現している。今回改修したチセは1966年(昭和41年)、故萱野茂・二風谷アイヌ資料館前館長らによって建設された。アイヌ民族の生活用具約300点が展示される貴重な伝承ツールとなっている。内部は展示スペースの基礎工事が始まっていて、一部展示品は既に飾っている。

 チセノミの儀式はユーカラの里の村長を務める貝澤貢男さん(78)が進行。いろりの前で火、水の神に祈りをささげ、屋根に向かってヨモギの矢を打つ「チセチョッチャ」が行われた。貝澤さんは「チセを建てられる機会は多くない。若い人への技術伝承の意味でもチセノミができてよかった」と語る。チセは断熱性に優れ、一度建てると数十年は保たれるという。

 主催者、来賓あいさつで、民族共生象徴空間開設によりチセへの見学者増加に期待する声が相次いだ。貝澤さんは「アイヌ民族にとって、ヨモギは地球が誕生して一番最初にできたものといわれている。自然を大事にするというアイヌ文化を学び、訪れてほしい」と話した。

 監修を務めた二風谷アイヌ資料館の萱野志朗館長(59)は次男・公裕さん(29)らと作業に臨み、父・茂氏を含め3代にわたり携わった。「観光施設の中で伝統的なアイヌ文化の普及、啓発ができるのはいいこと」と期待した。
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