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室蘭民報

限られる遊説、遠い市議選候補者―大滝住民に不安の声【伊達】

大滝区内で政策を訴える候補。全市1区初の選挙で有権者の動向が注目される

 21日投開票の伊達市議選は、2006年(平成18年)の合併後、「伊達」と「大滝」に分かれていた選挙区が今回から一つになり、選挙区が広がった。大滝区は旧伊達市の中心部から車で小1時間かかり、何度も足を運ぶ候補者は少ない。大滝の住民は「選挙戦から取り残されている気持ちになる」と不安の声を漏らす。

 自治体合併に伴い、伊達市では旧市村の単位で過去3回、選挙戦があった。定数は段階的に見直して、伊達選挙区17、大滝選挙区1。選挙区の“分断”が大滝の地域振興の妨げになっているとの指摘を受け、市議会は17年、選挙区を定めた条例の廃止を賛成多数で可決、全市1区への移行を決めた。

 「大滝も伊達市の一員という姿勢を示す必要がある」。ある陣営は選挙戦の前半、大滝を訪れた。人口が集中する国道453号沿いを往復し、沿道の住民に向けてマイクで訴えた。別な複数の陣営は大滝を地盤とする候補の名前を連呼して回った。「大滝を知っている議員はどうしても必要」と思いを明かす。一方、多くの陣営は期間中、大滝入りするのは1度だけ。「往復に2時間弱もかかるのはやはり痛手。支持者の多い地域を回りたい」と本音をちらり。

 大滝を地盤とする候補は男性1人のみ。大選挙区になり、「地元票だけでは当選ラインに足りない」と危機感を募らせるが、選挙区合区の提案者として「ようやく伊達市の枠組みの中で大滝を語れるようになった」と喜ぶ。大滝区本郷町の山中では、たった一人の有権者を前に「大滝と合併して良かったと思われるよう、ともに頑張りましょう」と訴えた。有権者が多い旧伊達市内に選挙事務所を設け、期間中、約200回のつじ立ちで政策を訴え、市内全域で票の掘り起こしを進める。

 ポスター掲示板に並ぶ顔触れは、大滝の住民にとって「別なまちの人」に映るという。住民の多くは「大滝選出の議員がゼロになってしまうかもしれない」と懸念するが、嘆いてばかりでいいのかと考える住民もいる。60代の男性は「一票の重みを知ってこその議員。全市1区だろうが、当選する気概を持つ人が出てこなければ大滝、そして伊達の未来はない」。

 合併から13年が経過し、新市の一体感が醸成される中、有権者の投票行動にどう変化が出るか注目される。

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