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函館新聞

震災乗り越え、石巻の中華料理店・龍呑亭が函館市本町にオープン【函館】

「函館のお客さんに出会うのが楽しみ」と話す渋谷店長と夫の昌彦さん

 宮城県石巻市で営業していた中華料理店「龍呑亭(ロンタンテイ)」(渋谷雅恵店長)が3月に函館市本町に移転オープンした。2011年3月の東日本大震災で被災しながらも長きにわたって石巻の地元客に愛されてきた同店。新たに函館で人気を根付かせようと、日々努力を続けている。

 中華料理店の娘として生まれた渋谷店長(44)。小さいころから料理に興味があり、20歳のときに当時昼のみの営業だった両親の店で、夜の営業を一人で任されるようになった。お客さんに支えながら営業を続け、2003年に独立。石巻市門脇町に「龍呑亭」をオープンさせた。

 地元客らでにぎわいをみせていた中、11年3月11日、予約注文が入っていたオードブルの準備中に強い揺れに見舞われた。店内は焼酎の瓶などで散乱。外は地面が盛り上がり、隣の古民家が倒れそうになるなどの被害が出ていたという。

 震災の直前に発生した大きな地震の際、家族5人で裏山の日和山の神社付近に避難するように話し合っていたため、突如襲った巨大な揺れにもかかわらず、全員無事だった。しかし、高台から見下ろす街の様子は一変。波が家を押し進み「バキバキ」という音とともに津波に飲み込まれてしまった。店も原形をとどめていなく、渋谷店長は「自然災害の恐ろしさを感じた」。

 その後は知人の家に泊めてもらうなど、苦しい日々が続いた。それでも心の片隅に「お客さんに会いたい。いつかは店を復活させたい」と持ち続け、震災から1年半後に石巻市蛇田で営業を再開。「『一緒に頑張ろう』の声に励まされた」という。約5年3カ月営業したが、石巻市民らに惜しまれながら17年12月31日で閉店した。

 「いずれは北海道に行きたいと思っていた」と、次男が独立したことを機に移住を決断。新幹線の駅も近く、両親にも来てもらいやすいことから函館を選択し、今年3月16日に店をオープン。営業を通して渋谷店長は「皆さん親切で、料理に対しての感想や意見も言ってくれるのでとても良い印象を持っている」と話す。

 現店舗には門脇町の店で大切に使用し、震災の2カ月ほど前に取り外していた窓枠を3枚飾っている。「また一からのスタートになるので初心に帰って、函館に根付かせたい思いで持ってきた」と渋谷店長。「石巻からもお客さんが来てくれているし、函館のお客さんにも出会いたい。函館を盛り上げる1ピースになれるように頑張る」と意気込んでいる。

 営業時間は午前11時半~午後3時、同5時~同9時まで。毎週月曜と第3日曜は定休日。おすすめはエビチリ(税込1500円)とエビラーメン(同950円)。予約の際に要望があればメニューにない台湾料理も用意してくれる。同店(0138・87・2740)。

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